2019.10.09

ブルームバーグでは10月9日、Principles for Responsible Investment (PRI) 議長のマーティン・スキャンケ氏、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)理事長の髙橋則広氏をはじめ、ESG投資に関わる国内外の第一人者をスピーカーにお迎えし、「ESG運用における世界の潮流と日本での取組み」と題したセミナーを開催いたしました。

最大の課題は、良いデータの欠如

データの透明性に関して、ラヴァネルは「企業のサステナビリティにおいて米国の投資家が直面する最大の課題は、良いデータの欠如」であると指摘しました。自発的なアプローチが情報公開において使われているため、「良くないところを見せないようにしている」企業もあるとし、「ESG投資を促進するために不可欠なデータがなければ、真に効果的な投資はできない」としています。

タクソノミーについては更なる議論が必要

先ごろ欧州委員会がサステナブル活動の分類基準をまとめた気候変動緩和および気候変動適応のためのEUタクソノミーについて、パネリストから「非拘束的なものを義務にしようとしている」と懸念が出されました。簡単な問題ではなく、報告には透明性が重要としながらも、タクソノミーについては「更なる議論が必要」といった声が目立ちました。