EUタクソノミー:何をいつ報告するのか?知っておくべきタイミング

Read the English version published on September 22, 2021.
この記事はブルームバーグ・サステナブル・ファイナンス・ソリューションズのNadia Humphreysが執筆しました。

この数カ月間でEUから数多くのESG開示に関する規制が新たに発表されています。これを受け、さまざまな要件やスケジュールに困惑したとしても無理はありません。ここでは、何をいつ報告する必要があるかについて、知っておくべきことを簡単にわかりやすく説明します。

EUタクソノミー:対象となる企業は?

タクソノミー規則第8条によれば、欧州を拠点とする企業または欧州で事業を運営する法人で従業員が500名以上(または、非財務情報開示指令[NFRD]の国内法化に基づき、それ以下の場合も)であれば報告義務があります。この要件には、タクソノミー適格でタクソノミーに適合する売上高、設備投資(CAPEX)、営業費用(OPEX)の比率の開示が含まれます。

EUタクソノミー:何をいつ報告すべきか?

EUタクソノミ-の報告期限は以下の通りです:

202211

  • 全対象企業は、タクソノミー適格の売上高、設備投資、営業費用、運用資産残高比率(運用会社の場合)、またはグリーン資産比率(銀行や信用機関の場合)を報告する必要があります。
  • 適格性とは、その企業がタクソノミーに基づいてテスト可能な活動から収益を上げているかどうかを示すものに過ぎません。適格性は、1年後に報告される適合性よりもずっと大きな値になると予想されます。
  • また、現在草案段階の規則によれば、サステナビリティを謳った投資商品を販売している資産運用会社も、そうした投資商品のタクソノミーとの適合性を報告する必要があります。これは、21年第4四半期中に予定されている欧州監督機関(ESA)からの規制技術的基準(RTS)を条件とします。

202311

  • すべての非金融機関は、タクソノミーに適合している重要業績評価指標(KPI)である売上高、設備投資、営業費用の比率を報告する必要があります

202411

  • すべての金融機関(資産運用会社、銀行、保険会社、年金提供者)は、対象投資のタクソノミー適合状況を報告する必要がありますが、その詳細を自ら報告済みの投資先会社のみ(すなわち2023年1月から報告する企業)が対象となります。

202511

  • 企業報告データが取得できない場合、金融機関は第三国への投資に関する予想値を使用して主要KPI(売上高、設備投資、営業支出)のタクソノミーへの適合性を評価できます。これは、委任法第8条(第7条(7))に定められていますが、2024年のレビュー期間に左右されます(第9条)。
    • ただし、予想値を使用できるのは、企業による報告を必要とする「著しい害を及ぼさない(DNSH)」基準と最低限の社会的セーフガードの基準を評価する場合に限られ、企業報告データが必要である実質的な貢献(SC)基準の評価には使用できません。タクソノミー規則に基づき、タクソノミーとの適合性を主張するためには、SC、DNSH、社会的セーフガードの評価すべてが必要です。

前もって準備を

金融機関は、EU圏外、中小企業、ソブリン債の保有資産それぞれに関して、自主的にタクソノミーへの適合性を開示することもできます。このような開示は、主要KPIのタクソノミー適合性報告とみなされるわけではありませんが、より広範な事業内容とその金融商品がサステナブルであることを示すために提供することが認められています。2024年の最初の適合性開示の際、並行してこれを行うことも可能です。

投資会社はまた、2024年に報告義務に先立ち、ポートフォリオ構築や債券資本市場での活動の中で、タクソノミーの適合性や投資先企業の予想適合性を評価することもできます。そのため、企業のサステナブル活動を網羅するデータを事前に収集しておく価値はあるでしょう。

本稿は英文で発行された記事を翻訳したものです。英語の原文と翻訳内容に相違がある場合には原文が優先します。