2025年を振り返る:株式

Read the English version published on December 24, 2025.

主要ポイント

  • 株式市場は乱高下した1-6月(上期)を経て、大方の予想を上回る水準で2025年を終えました。市場のパフォーマンスは、ドナルド・トランプ大統領一期目の2017年に見られたパターンと高い類似性を示しました。
  • 大型株およびグロース株がアウトパフォームし、モメンタムが依然として市場パフォーマンスの重要な要素となる中、太陽光発電やデジタル金融といったイノベーション主導のテーマ株が力強い成長を記録しました。全般的な世界市場の堅調さとドル安もあり、海外株式のパフォーマンスが米国株式を上回った一方、業績回復力の高い企業は、株主還元重視の戦略が相対的に振るわない中でも、引き続き投資家の関心を集めました。 
  • 全体的に見ると、2025年の展望で提示したテーマの多くは、年頭の乱高下にもかわらず、概ね予想通りの展開となりました。

本稿はブルームバーグの株式指数プロダクト・マネジャー、Sean MurphyとMike Pruzinskyが執筆しました。

2025年が株式投資家に教訓を与えたとすれば、それは必ずしも静かな海が最大の利益をもたらすわけではないということです。 株式市場は年初に市場ボラティリティの高まりに直面。確信は揺さぶられ、リスク選好度が試される展開となりました。しかし、年末までに株式市場は急反発をみせ、最も顕著な下落が見られた春には想定しにくかった水準のプラスリターンを記録しました。

今から振り返ると実感しにくいかもしれませんが、2025年前半は、近年で最も急激な株式市場の下落が見られました。ボラティリティの高まりとアセットの枠を超えた混乱が続いたにもかかわらず、株式市場は7-12月(下期)を通じて着実に回復し、最終的には投資を継続した投資家にとってプラスの結果となりました。

2025年は、プラスのリターンにもかかわらず、多くの市場前提が試される年でした。こうした背景から、「インデックス2025年展望:株式」で提示した予想を検証するには格好の年となりました。正解となったのは何だったのでしょうか。何が市場のサプライズとなったでしょうか。そして、2025年の象徴となると予想したテーマの軌道は、年初のボラティリティによってどのように変化したのでしょうか。  

「2025年展望」の多くは、歴史的な先例、特にトランプ大統領一期目の2017年に観測された市場動向に基づくものでした。その年のリターン特性とマクロ環境は、昨年予想を構築する上で有用な類似点を提供し、2025年に重要になると予想したテーマの多くを形作りました。

プロダクトについて

ブルームバーグ・インデックス

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米国株のサイズ・スタイル別リーダーは2025年にどう推移したか

予測:2017年と同様、大型株が小型株をアウトパフォームするものの、金利動向の影響が明確になる前は、規制緩和への期待感から当初は中・小型株が上昇する。

結果: 正解

ブルームバーグ1000指数は、2025年に17%上昇し、ブルームバーグ2000指数の14%の伸び率を上回りました。米国市場の動向は、主にマグニフィセント・セブンなど超大型株の力強い上昇の結果でした。  

予測:2017年と同様に、引き続きグロース株がバリュー株をアウトパフォームする。

結果: 正解

ブルームバーグ1000グロース指数は17.3%上昇し、ブルームバーグ1000バリュー指数の16.9%の伸び率を上回りました。2017年に見られた、株式投資スタイルのけん引パターンが繰り返され、投資家は市場が乱高下する中にあっても、利益の持続性、および質の高いバランスシートを擁する企業を評価しました。 

U.S. Size & Style Outlook Predictions

2025年に市場をリードしたセクターと技術革新テーマは何か

予測:2017年に力強いパフォーマンスを示したのと同様に、素材セクターが関税動向の恩恵を受ける可能性がある。

結果: 不正解

リードするどころか、素材は出遅れセクターとなりました。ブルームバーグ500マテリアル指数(B500MA)のリターンはわずか11.3%と、広義のブルームバーグ500指数(B500)を下回った一方で、通信セクター(B500C)が33.3%高と、相対的に高いリターンを記録しました。関税を巡る予想と工業用金属株の動向は2017年のパターンを繰り返しませんでした。その結果、関税に対する思惑と実際の関税措置を区別することの重要性が浮き彫りになりました。

Sector & Theme Predictions in 2025

技術革新テーマのうち、2025年に株式市場をリード、あるいは出遅れたのはどれか

予測:太陽光発電、デジタル金融、そしてより広範なイノベーション主導のテーマ株が、2017年の急上昇を反映して、力強いパフォーマンスを示す。

結果: ほぼ正解

  • 太陽光発電(BSOAP): 正解 33.9%上昇し、2017年の堅調なパフォーマンスの再現となりました。基盤となる太陽光発電産業は依然として課題に直面しているものの、投資家は年間を通じて好材料と見通しの変化の両方に反応しました。  
  • ブルームバーグ・フューチャー・オブ・ファイナンス(BFFAP): 正解 2017年に見られた構造変化への期待感を反映して、46.1%上昇しました。Robinhood MarketsやCipher Miningといった多くの暗号資産関連株が、規制面での明確さや、投資家によるデジタル資産市場への参入拡大の恩恵を受けました。 
  • デジタル決済(BDPAP): 不正解 同指数は今年、15.8%上昇したものの、伸び率はグローバル株式市場を下回りました。 決済サービス企業はカード決済手数料と加盟店ネットワーク慣行を巡り独占禁止法の精査と訴訟の対象となっています。 また、暗号資産に関する規制緩和により、一部の投資家は、従来型カード決済モデルに変化が生じるリスクが高まると見ていました。
Bloomberg 500 Sector Returns for 2025

2025年の株式パフォーマンスをリードした世界の地域はどこか

予測: 新興国市場は初期の売り圧力にもかかわらず、最終的に2017年と同様、アウトパフォームする。このため、貿易戦争への懸念が過度だった可能性が改めて意識されました。

結果: 正解

ブルームバーグ新興国市場(EM)指数とブルームバーグ中国(CN)指数はともに、B500を10%超上回りました。 先進国市場(DM)指数でさえ、米国を2.5%上回りました。 貿易摩擦再燃への懸念は、2017年と同様に、過度だったことが示唆されました。さらに、米国株式投資への集中度は依然として多くの投資家にとって主要な懸念事項であり、ポートフォリオの追加的な分散化への需要が高まっています。 事実、ブルームバーグ世界指数(WORLD)に含まれる47カ国のうち、2025年にマイナスのリターンを記録したのは5カ国だけでした。  

Global Outlook Predictions in 2025

為替相場の変動が2025年の株式リターンに与えた影響

予測: 2017年は、多くの投資家が米国の財政政策や金融政策への懸念を示し、ドルが他の主要通貨に対して下落しました。 

結果: 正解

ブルームバーグ先進国(米国除く)大型・中型株株価指数(ヘッジ有)(Bloomberg Developed Markets ex US Large & Mid Cap Price Return Index Hedged USD、DMXUHU)は20.5%上昇しましたが、ヘッジなしのブルームバーグ先進国(米国除く)大型・中型株ネットリターン指数(Bloomberg Developed Markets ex US Large & Mid Cap Net Return Index、DMXUN)の28.1%の上昇は下回りました。選挙後のドル高(対ユーロで4%高、対円・英ポンドで3%高)においても、外貨エクスポージャーのリターン効果は、2017年のドル安環境で見られたパターンと一致しました。米国の財政政策に関連する不確実性を受け、一部の投資家はドル資産の保有に消極的になりました。

Global Equity Returns in 2025

2025年に最も重要となった株式ファクターは何か

予測: 本質的な利益の堅調さ(Bloomberg Core Earnings Leaders Index、BCORE)または規律ある資本還元(Bloomberg Shareholder Yield Index、BSHARP)を捉える指数を通じて、強固なファンダメンタルズを持つ企業が、より多くの投資家の関心を集める。

結果: まちまち 

2024年の市場リーダーが2025年にかけて堅調さをおおむね維持したため、結果的にモメンタムファクターが好調な年となりました。 モメンタム以外の従来型ファクターベースの戦略は超過リターンが限定的だったものの、いくつかの代替的、または最新のファクターアプローチでは、相対的に明確な成果が確認されました。

  • BCORE: 正解。 27.0%上昇し、投資家が不安定な環境下で業績回復力のある企業を選好したことが確認できます。同指数は、Applovinのように堅調な財務業績を報告した企業で構成され、前年比で大幅な売上高成長と収益性の拡大を記録しました。
  • BSHARP: 不正解。 同指数は9%上昇したものの、相対的パフォーマンスの低迷は、投資家が配当や自社株買いよりも高い成長性がある銘柄を選好していることを反映していると思われます。
Factors to Watch in 2025
U.S. Equity Long-Only Factor Returns for 2025

2025年の終盤にかけて市場は、忍耐力と規律、そして熟慮されたテーマ別ポジションの価値が証明された2017年と同様のパターンを認識した投資家に、恩恵をもたらしました。 

さて、2026年の株式市場はどのような展開となるのでしょうか。リーダー株のすそ野は、やがて広がっていくのでしょうか。緩やかな成長と安定した政策がリターンの持続を支える市場環境の下、投資家による信頼感は高まるでしょうか。そして、分散化が進むにつれ、銘柄の選択とテーマ別エクスポージャーは再び重要視されるでしょうか。今後公開予定の「2026年株式展望」では、これらの疑問に重点を置き、今年1年間を形作ると考えられるテーマに焦点を当てます。 

ブルームバーグ株価指数の詳細はこちらから確認できます。

本稿は英文で発行された記事を翻訳したものです。英語の原文と翻訳内容に相違がある場合には原文が優先します。

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