2016年1月に公表した「マーケットリスクの最低所要自己資本」(または「トレーディング勘定の抜本的見直し(FRTB)」)が、3年間における市中協議を経て、2019年1月に最終規則文書が公表されました。
FRTB規制に備え、効果的に導入する為、金融機関はリスク構造とガバナンスプロセスを精査し、拡充する必要があります。また、データに関する厳密な要件を満たす為、属性データおよび市場データの取得、調整、並びに使用方法を再検証する必要があります。
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FRTB規制の適用が開始される2022年1月1日が急速に迫る中、金融機関は、各国の規制当局の最終ガイダンス に従い、新基準に準拠した体制を整備し報告を開始する必要があります。規制開始まで未だに時間があるように一部では考えられていますが、2022年以前に完了しなければならない項目もあり、FRTB規制への準備を今から始めることが重要です。ブルームバーグは、金融機関のFRTB規制要件への対応を支援する包括的なソリューションを提供しています。具体的には、標準的手法(SA)と内部モデル手法(IMA)におけるリスク分析機能、価格データ及び属性データ、内部モデル手法(IMA)に使用可能なリスクファクターの特定に係る要件並びにモデル化不可能なリスクファクター(NMRF)を判定するリスクファクター適合性テストに必要な可観測性データなどが挙げられます。
FRTB規制対応マーケットデータ、信頼性の高いリスク分析エンジン、そして規制に対応する為の全ての業務フローに対するソリューションなど、お客さまのニーズに合わせて規制対応パッケージをカスタマイズすることができます。
マーケットリスク計測に対する業務フローの修正
グローバルに展開する金融機関は、FRTB規制の新規要件に対応するために、現行の業務フローを継続的に修正、拡充する必要があります。FRTB規制において、金融機関のタイプに応じた2種類の手法が見直されました。
- 標準的手法(SA)の見直し:標準的手法は、リスク感応度を向上させると共に、内部モデル手法(IMA)に対する信頼性の高い代替 代替手法及びフロアーとなるよう見直され、高度な市場リスク計測を必要としない金融機関にとっては適切な基準となっています。見直されたSA手法はトレーディング勘定のすべてのポジションについて、マーケットリスクとデフォルトリスクの感応度を規則に基づいて包括的に算出することを、すべての銀行に求めています。
- 内部モデル手法(IMA)の見直し:金融機関の資本賦課モデルをより柔軟に、且つきめ細かく管理することができるよう、IMA導入に関する厳格な承認プロセスが個々のトレーディングデスクごとに適用されます。また、モデル承認に必要な新損益要因分析テストの為に、フロント及びミドルオフィスの間でリスクモデル並びに入力データの調整が必要となります。
- リスクファクターの分類:新たなリスクファクター適合性テスト(RFET)において、内部モデルに使用されるリスクファクターが実在する市場データに基づいていることを金融機関が示す必要があり、同データが不足するリスクファクターに対しては、資本賦課が上乗せされます。
- ストレス時のリスク計測モデルをバリューアットリスク(VaR)から期待ショートフォール(ES)に変更:期待ショートフォール(ES)の採用により、金融市場の深刻なストレス時においても、「テールリスク」と自己資本の適切性を確保することができます。
- 市場流動性リスクを考慮:見直されたIMA及びSA手法において高リスクの金融商品の売却およびヘッジを行う際の流動性の差を把握する為、流動性ホライズンが考慮されています。これは、現行フレームワークのVaRにおける全金融 商品に適用されている静的な10日間のホライズンを代替します。
- データレイクの構築:金融機関は、社内の複数のシステムに市場データを適切にフィードする一貫性を保つため、市場データの取得及び保管方法やテクノロジーを常に改善させています。FRTB規制により、健全なデータソースの維持に対する複雑さやコストが増大してしまうだけでなく、明確に定義されたシンボロジーを使いこれらデータセットをシームレスにリンクさせる事が求められています。
ブルームバーグは、FRTB規制のためのリスク及びデータソリューションでお客さまを支援致します。
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