ポートフォリオ&リスク分析ソリューションのPORT機能を利用すれば、絶対ベースまたはベンチマークに対する相対ベースで、ポートフォリオの過去のパフォーマンスを検証できます。また、リスクとリターンのバランスが最適であり、ポートフォリオのリターンへの寄与度が最も高いセクターや保有銘柄を見極めることもできます。
PORT機能の一例
- ポートフォリオの過去のパフォーマンス累計をベンチマーク比で検証
- 簡単な操作で分析対象期間を変更して、特定のサブ期間や長期のパフォーマンスのパターンを見極め
- 事後に標準偏差、シャープ・レシオ、その他の統計指標を検証して、ポートフォリオの過去のリスク・リターン特性を考察
- ポートフォリオのパフォーマンスに寄与したセクターや保有銘柄の見極め、ベンチマークと比較
パフォーマンス・アトリビューション(要因分析)
過去の一定期間にポートフォリオがベンチマークをアウトパフォームまたはアンダーパフォームした理由を解明したり、ポートフォリオの構成がどのようにアクティブ運用のパフォーマンスに寄与したかを分析したりすることができます。また、ブルームバーグ独自のリスク・モデルを活用して、各種リスク要因がどのようにポートフォリオのパフォーマンスに寄与したかを評価することも可能です。
- 株式ポートフォリオに関しては、アクティブ運用のリターンの内訳を、セクター配分、銘柄選択、為替変動の要因別に表示します。
- 債券ポートフォリオに関しては、アクティブ運用のパフォーマンスの内訳を、金利変動とスプレッドの影響の要因別に表示します。
ブルームバーグ・インデックス
ポートフォリオ&リスク分析プラットフォームでは、ブルームバーグ・インデックスを利用することができます。世界有数の債券ベンチマークと、先進的なパフォーマンス分析、リスク予測、ポートフォリオ構築のツールを組み合わせて利用することも可能です。
PORT機能は、投資ポートフォリオの管理において、ブルームバーグの膨大な銘柄データベースを元にポートフォリオの現在と過去の特徴を分析します。PER、利回り、デュレーション、信用の質など、株式や債券に関する標準的なファンダメンタル指標を表示するだけでなく、ユーザー独自のカスタム・データと統合することも可能です。ポートフォリオで保有する銘柄に関して、日中のパフォーマンスをリアルタイムでモニターし、その時話題になっているニュースに即座にアクセスすることもできます。
特徴を集計
特定の日付もしくは時系列のトレンドとして、ポートフォリオのファンダメンタル要因の特徴を分析できるほか、ベンチマークとの比較分析も可能です。
- ポートフォリオの中核的な投資構成を評価するために、バリュエーション・レシオ、増益率、デュレーション、信用の質、利回り、スプレッドなどのメトリックスを表示します。
- 十分な情報に基づく投資判断を行えるよう、現在の金利エクスポージャー、信用リスク・エクスポージャー、元利返済関連の予想キャッシュ・フローを把握することができます。
- セクター、国、もしくはユーザー定義のカスタム分類に基づき集計できます。
ポートフォリオに影響を及ぼすニュース
投資を成功させるには最新ニュースに精通していることが重要です。ブルームバークのニュースコンテンツは、世界中のプレス・リリース、ブローカーのリサーチ情報、ブログを含め、6万を超える情報源から絶えず供給されています。
- ニュースの話題性を示す指標を用いて、ポートフォリオに最も大きな影響を及ぼす材料を即座に特定できます。
- ユーザーにとって重要なニュースやリサーチ情報を漏れなくリアルタイムで捕捉できるよう、無限に設定できるキーワード条件に基づき、ポートフォリオ用アラートを設定することができます。
日中パフォーマンスのモニタリング
1日を通して、市場がポートフォリオのリターンにどのような影響を与えているかを把握することで、イベントが発生すると即座に対応できるようになります。
- リアルタイムの証券取引所価格を用いて、株式ポートフォリオの日中パフォーマンスを絶対ベースまたはベンチマークに対する相対ベースで追跡できます。
- MSG1プライシングをはじめとするブルームバーグの日中債券価格ソースを活用して、債券ポートフォリオの日中のリターンをモニターできます。
- セクター別、地域別、またはカスタム分類別のポートフォリオの内訳を明らかにして、現在のパフォーマンスを左右している要因を浮き彫りにします。
ブルームバーグ独自のファンダメンタル・リスク要因モデルは、ポートフォリオ・リスクの測定、分析、予測に役立ちます。トラッキング・エラー分析、バリュー・アット・リスクなど、多種多様なツールで、リスクを分析できます。カスタム・ストレステストを実施して、ポートフォリオが次に市場で発生する大型イベントにどのように反応するかを測定することも可能です。
トラッキング・エラー
ポートフォリオとベンチマーク指数の比較に影響を及ぼすリスク要因を把握することは、投資戦略強化の第一歩になります。グローバルなマルチアセットクラスを網羅するブルームバーグのマルチファクター・リスク・モデルを用いて、ポートフォリオの事前(予想)リスクを分析することができます。
- グロース、バリュー、モメンタム、通貨、利回り、スプレッドなど、ファンダメンタル・リスク要因に対するポートフォリオのエクスポージャーを把握することができます。
- アクティブリスク全体に対する寄与度が最も大きい個別銘柄を瞬時に特定するとともに、リターンに影響を及ぼしうる潜在的なリスクを解明することができます。
- リスク・データを完全に究明するため、根底にあるファンダメンタル・データまで掘り下げて分析します。
バリュー・アット・リスク
PORT機能は、複数のバリュー・アット・リスク(VaR)測定方法を提供し、所与の信頼区間におけるポートフォリオの最大損失を推計します。
- 最新のリスク・モデリング技法を用いてポートフォリオの予想テール・リスク(条件付VaR)を分析します。
- ブルームバーグは、ヒストリカル・シミュレーション法、モンテカルロ法、パラメトリック法を含む3通りの方法をVaR計算用に用意しています。
シナリオ分析
ブルームバーグのシナリオ分析ツールを利用して、ポートフォリオが受ける影響を推計し、次に市場で発生する大型イベントに備えることができます。ポートフォリオの最善のシナリオと最悪なシナリオを評価するだけでなく、ポートフォリオの保有銘柄まで掘り下げて、最も大きい影響を受けるセクターや銘柄を特定することもできます。
- 市場の変動要因に負荷を加えることで、ポートフォリオの将来のパフォーマンスに対する影響を測定するシナリオ分析に基づくポートフォリオ・リスクを把握することができます。
- 2011年に発生した米国の債務上限を巡る危機的状況など、過去に実際に発生したさまざまなイベント、および金利変動などの市場に関する仮想シナリオに基づき、ポートフォリオのストレステストを実施することができます。
構築
PORT機能の完全統合型ポートフォリオ構築ツールは、仮想取引がポートフォリオのファンダメンタル要因の特性やリスク特性に及ぼしうる影響を、リアルタイムで分析できるようサポートします。最適なポートフォリオを構築しようとする際には、さまざまなパターンの仮想取引を計算したり、投資戦略のバックテストを実行したりすることができます。
取引のシミュレーション
取引案に基づき、ポートフォリオの特徴やリスクの構成がどのように変化するかを分析することができます。また、PORT機能に搭載されている取引シミュレーション機能を利用して、取引案を瞬時に評価したり、既存のポジションを編集したりすることも可能です。ブルームバーグの包括的な条件データベースを活用し、取引シミュレーション・モードで新しい金融商品を組み入れて、その影響を評価することも可能です。
ポートフォリオ・オプティマイザー
ブルームバーグのポートフォリオ・オプティマイザー機能を利用すれば、複雑な多角的投資管理戦略のソリューションを見出すことができます。ポートフォリオ・オプティマイザー機能では、投資候補の中から、お客さまが望む特徴やリスク・エクスポージャーをポートフォリオにもたらす最適なトレード群を選出できます。
- 取引案を創出する際、ポートフォリオ組入銘柄の入替え、取引コストなど、実際の制約条件を加味できます。
- 最適化目標と制約条件のトレードオフに基づき、最適なポートフォリオの効率的フロンティアを創案することができます。
- 取引案のバックテストを実施することで、仮にその投資戦略を過去に実行していた場合のパフォーマンスを確認できます。
ポートフォリオの統合
カストディアン銀行、ファンド管理会社などのポートフォリオ・データソースとターンキー統合されているので、ブルームバーグのポートフォリオのパフォーマンス、特性、リスク、取引のシミュレーション機能を実行できます。そのため、ニュース、分析、チャート、取引執行機能を備えたブルームバーグ端末の性能と柔軟性に加えて、高度なポートフォリオ管理・分析ツールを、第三者であるお客さまも利用できるようになっています。