2018.05.30

AI搭載の市場予測アプリ、開発者によるセミナー開催

ブルームバーグでは5月30日、AlpacaJapan株式会社と共同開発した人工知能(AI)搭載の価格予測アプリ「アルパカ フォーキャスト AI プレディクショ ンマトリックス」のリリースに伴い、開発者による「ディープラーニングを駆使してマーケットの予測に挑む」と題したセミナーを開催いたしました。セールス、トレーダーをはじめ、200人を超える日系、外資系の金融プロフェッショナルが出席、AI搭載価格予測アプリへの市場の関心の高さを伺えるものとなりました。

本アプリは、ブルームバーグのマーケットデータフィード(B-PIPE)を活用し、USD/JPY、EUR/USD、AUD/JPY、 CME 日経平均先物、米国 10 年国債といった主要市場における短期的な市場価格を予測します。AIと超高速データ・ストレージを駆使した、あらゆる金融商品の将来の値動きの予測を目的としたアプリケーションをブルームバーグ ターミナルのApp Portal上で実装するのは世界初となります。

AlpacaJapanは、機械学習などのAI技術に加えて、ビッグデータ解析や金融時系列データ・ストレージなどの技術開発に取り組むスタートアップ企業 です。本アプリにおけるパフォーマンスの一例として、2018年4月のドル円の30分後予測の上げ下げ予測精度で、56.0%(ランダムにさいころを振って予測すると50%)という数字を打ち出しています。(上げと予測して1bpsでも上がった、下げと予測して1bpsでも下がった予測の割合)

「ブルームバーグが持つリアルタイムの市場データとアルパカジャ パンの専門的な技術を融合することで、最先端の予測ツールが完成しました」という弊社担当者からのご紹介に続き、AlpacaJapanの代表取締役CEO四元 盛文氏をはじめとする開発スタッフから、開発に至った経緯、予測モデルの概要、アプリの使用方法、今後の展望等について、詳しい解説がありました。

「今回開発したのは、画像認識ネットワークを活用したTickパターン解析型の予測モデルです。マーケットにおいて最も大量に発生しているデータがTickでした」と語るのはAlpacaJapan R&Dヘッドの北山朝也氏。大量のTickデータから発生パターンを解析し、どのようなパターンが発生したときにプライスが上がるか、下がるかをディープラーニングで学習するもので、イベントなどよりもみあい相場が得意。Tickパターンを24時間監視するという、人間には不可能な作業も、手軽なアプリ活用で可能となります。「休まずに働き続ける、 感情に全く左右されないクールで真面目な知能」と人間との現実的なコラボレーションが成立する、と結びました。

質疑応答に移ってからは、10人以上の参加者から質問が相次ぎ、30分の制限時間いっぱいまで続きました。本アプリは月額制で1週間の無料トライアルが設定されており、近日中にプロ版もリリース予定です。AlpacaJapanによれば、対象アセットについては今後も順次拡大、追加課金なしで利用可能ということです。アプリはブルームバーグアップポータルからダウンロード可能です。詳細につきましては、営業担当までお問い合わせください。