次世代金融分析ツール BQuant Enterprise で実現するクオンツとオルタナティブデータの融合
2022 年 10 月 25 日、第 6 回 BQuant ハッカソンが Buy-Side Forum Tokyo 2022 午後の部として開催されました。コロナ禍のため約 2 年ぶりの対面形式となりましたが、発表終了後やその後の懇親会においても、ご参加者同士で活発に意見交換をする場面があちこちで見られ、会場は「まさにこれがハッカソン」と言える熱気に包まれていました。
各社プレゼンテーションの内容はイベントリポートにて詳しくご紹介していますので、ダウンロードしてご覧下さい。また、実際のプレゼンテーションはアーカイブにてご覧いただけます。
今回のハッカソンでは資産運用会社・保険会社から 5 チームにエントリーをいただきました。多様な部署から集まったメンバーの皆さまの中には、プログラミング初心者も多かったにも関わらず、各チーム一丸となって日常業務をこなしながら約 3 ヶ月の短い開発期間で取り組んでいただきました。最終的には全チームにクラウドベースの最新テクノロジーを取り入れた「BQuant Enterprise」をプラットフォームとした、さまざまなオルタナティブデータを活用したアプリを開発・発表していただき、「データ分析における ESGとクオンツの融合」を体現するイベントとなりました。ご登壇の皆さま、協賛企業・団体の皆さま、約 270 名の会場およびオンラインにてご視聴の皆さまに心より感謝申し上げます。
BQuant ハッカソンとは、ブルームバーグがデータとテクノロジーについて意見交換ができるコミュニティを醸成し、次世代の資産運用を担う人材育成に貢献することを目的として、2019 年からシリーズで開催しているイベントです。今回の開発者同士の交流や相互の刺激が、次のイノベーションにつながることを願ってやみません。
第 6 回BQuant ハッカソンアワード受賞チーム
厳正な審査の結果、第 6 回 BQuant ハッカソンでは、特別審査員によって選ばれるBQuant Mastermind 賞を東京海上日動火災保険チーム、視聴者投票によって選ばれる Most Popular App 賞をニッセイアセットマネジメントチームがそれぞれ受賞しました。おめでとうございます。
BQuant Mastermind 賞
東京海上日動火災保険株式会社チーム
Most Popular App 賞
ニッセイアセットマネジメント株式会社チーム
特別審査員として審査および講評にあたっていただいたのは、京都先端科学大学 教授 加藤 康之 氏および株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ、グループ・チーフ・サステナビリティ・オフィサー兼株式会社三菱UFJ銀行チーフ・サステナビリティ・オフィサーの銭谷 美幸 氏です。ご尽力に心より感謝申し上げます。
加藤 康之 氏
京都先端科学大学 教授
銭谷 美幸 氏
株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループグループ・チーフ・サステナビリティ・オフィサー兼株式会社三菱UFJ銀行チーフ・サステナビリティ・オフィサー
APPタイトル:
MANGLOBE~MAchine learNing for GLOBally available Esg score
アプリケーションハイライト:
・ BQuant、Python に触れるのが初めてのメンバーも単独で機能開発を担当
・ 独自のモデルでマテリアリティやESG スコア、理論株価との関係を分析
・ サプライチェーンレベルでのESG 取組状況をスコアに反映
・ F 値や汎化性能の高さから、機械学習モデルはLightGBM を採用
昨年は初出場ながらMost Popular App賞を含む2つのアワードを受賞した東京海上日動チームは、その半数が女性メンバーで構成されています。今回は機械学習を活用して独自のESGスコアを算出し、社会的・経済的インパクトを定量化するアプリを開発しました。詳細はイベントリポートまたはアーカイブでご覧下さい。
APPタイトル:
サプライチェーン気候リスクの可視化
アプリケーションハイライト:
・ サプライチェーンデータと地理空間データを融合し、地図上に物理的リスクを可視化
・ BQuant エンタープライズを用いて外部データベースのデータも統合して分析
・ 企業のサプライチェーンおよび災害発生地に基づいた分析を行う2 つのインターフェースを実装
・ 将来的には企業価値評価やセンシティビティ分析に応用できる可能性
今回が初出場のニッセイアセットマネジメントチームは、企業にとって重要なサプライチェーン寸断のリスクを地図上で可視化し、気候リスクの分析を支援するアプリを開発しました。視覚的なデータ表示がサプライチェーンの気候リスクに関する理解を促進するため、エンゲージメントなどへの活用が期待されます。
クラウドベースのインタラクティブなソリューション
今、バイサイドに求められているのは、クリーンで信頼性が高く定量分析に適したデータとクラウドベースのデータ実装環境との連携であり、それを可能にしたのがBQuant エンタープライズです。高い拡張性と効率性、低コストなど数多くのメリットによって、すでに多くのお客さまからの引き合いをいただいております。低コストのIT インフラなど数多くのメリットをもたらします。
今回のBQuant ハッカソンでは、全参加チームがこのBQuant エンタープライズのプラットフォームおよびオルタナティブデータをフル活用してアプリ開発に取り組みました。また、PySpark を用いた分散コンピューティングがリソース・アロケーションを可能にし、ビッグデータへの対応、計算速度の高速化が実現できました。