2022.09.07

MAC3Model Presentation

最新リスクモデルの開発者による開発までのストーリー

ブルームバーグでは9月7日、最新リスクモデル、MAC3を開発者本人であるホセ・メンチェロから初めて日本に向けて解説するウェビナー、「ブルームバーグ最新リスクモデル:開発秘話と日本株への適用」を開催しました。

新型コロナの感染拡大やウクライナ危機等、市場環境が不安定さを増す中で、適時・適切なリスク管理、ファクター分析を行えるツールの重要性がますます高まっています。MAC3モデルは、コロナ危機の際のようなボラティリティの急上昇を迅速にVaR等のリスク指標に反映出来る他、投資家の投資タイムホライゾンに応じた柔軟なリスク管理を得意としており、業界におけるベスト・イン・クラスのモデルとして、ブルームバーグが自信をもってお勧めできるものです。

開発にあたったメンチェロは、MSCI Barraにて株式リスクモデル開発責任者を歴任し、現在はブルームバーグのポートフォリオ・アナリティクス・リサーチのヘッドとしてファクターリスクモデル開発を統括しております。今回のウェビナーでは、旧モデルからの改良点、数学的背景、コロナ危機への適用等について開発者自身が解説するもので、専門的な内容が多く含まれるにも関わらず260名余のご視聴申し込みをいただき、今般の市場の急変に伴うリスク管理への関心の高まりを改めて感じさせるものとなりました。

第一部ではMAC3モデルの開発者本人であるホセ・メンチェロから、開発過程においてどのような課題に直面したのか、旧モデルからの改善点や数学面の背景等について詳しく解説しました。具体的には、より正確な回帰ウエイトを得るための工夫、疑似相関の削除、固有リスクの二重計上の問題への対処、ボラティリティのタームストラクチャー、ファクター相関の推定精度の改善等について説明しました。

また第二部では、東京在籍のスペシャリスト小原 直也 CFA, CAIA( ポートフォリオスペシャリストセールス)および栗田 昌孝(マーケット&プロダクトスペシャリスト)が、日本株式へどのようにMAC3を適用するか、実務上のポイントについて解説しました。MAC3モデルの全体像をおさらいすると共に、MAC3モデルを活用する事で、投資家毎の投資タイムホライゾンの違いに合ったリスク管理が可能になる事や日本株式モデルにおける検証、ファクターを活用・解釈する際の実務上の留意点等について解説しました。また、MAC3モデルがファクター相関の推定精度の改善を実現している事に着目した最小分散ポートフォリオの事後リスク改善に、MAC3モデルの活用が可能である事をユースケースを交えながら説明しました。

現在はMAC3モデルは株式のみについてリリースされておりますが、今後は債券、オルタナティブアセット等のマルチアセットに拡張するべく日夜開発が続いており、順次開発動向等をアップデートしてまいります。

今回のウェビナーで最新リスクモデルMAC3およびその日本株への適用についてご理解を深めていただき、不確実性を増す金融市場における適時・適切なリスク管理にお役立ていただけますと幸いです。

ご視聴がまだの方はこちらからオンデマンドでご覧いただけますので、ぜひご活用ください。また、ご質問がある方は、お気軽に担当営業までご相談ください。