2022.09.05

6人の若手官僚が語る日本経済を立て直すための産業政策の新基軸とは 

ブルームバーグでは9月5日、「経済成長の種(シード)はどこに ~経済産業省と語る、日本経済の未来~」を開催しました。ゲストスピーカーとして経済産業省(経産省)から新進気鋭の6人の若手政策担当官をお迎えし、「失われた30年」から抜けだし、新たな成長を牽引するための要となる産業政策の枠組みをベースとした人材、エネルギー、サイバーセキュリティ、バイオ産業のテーマごとの成長戦略について講演いただきました。またブルームバーグからは主席エコノミストがこの「新機軸」をベースとした経済成長と市場インパクトについて分析・解説しました。

2020年から続くパンデミックや年初からのロシアによるウクライナ侵攻など地政学的リスクに世界が翻弄される中、諸外国においては歴史的スケールでの経済社会変革が模索されています。一方、過去30年にわたる日本経済の低迷の背景には、産業構造の変化への対応の遅れや生産年齢人口減少による規模縮小、設備投資の減少などが指摘されています。所得が上がらず、企業の国際競争力・価値創造力も低下、スタートアップ投資も欧米諸国と比較して小さく、経済を牽引するベンチャー企業もまだ育っていない状況の背後には、構造的な問題があることは否めません。

こうした状況の打開に向け、経産省では、これまで産業構造審議会 経済産業政策 新機軸部会において検討を進めてきました。このほど発表されたその中間報告では、グリーン、デジタルなどの社会課題の解決が未来の成長の種にもなるとの考えのもと、官民でビジョンを共有して大胆に投資する「ミッション志向の産業政策」と「経済社会システムの基盤の組替え(OSの組替え)」が2つの柱として紹介されました。

アジェンダおよび登壇者は以下の通りです。詳細はこちらのリンクよりオンデマンドでご覧いただけます。

1. 「経済産業政策の新機軸について」経済産業政策局 産業構造課 課長補佐 佐野 智樹 氏
2.「令和5年度 経済産業政策の重点について」大臣官房 総務課 法令審査専門官 山岸 拓眞 氏
3. 「人的資本経営の実装に向けて」大臣官房 総務課 法令審査専門官 片岸 雅啓 氏
4.「エネルギー政策について」 資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 原子力政策課 課長補佐 大田 悠平 氏
5. 「DX時代のサイバーセキュリティ」 経済産業政策局 企業行動課 課長補佐 猪瀬 優 氏
6. 「バイオ産業政策について~微生物が拓く新たな産業革命と、医薬品産業の強化に向けて~」商務情報政策局 商務・サービスグループ 生物化学産業課 課長補佐 庄 剛矢 氏

ブルームバーグからは、マクロ経済の視点から、ブルームバーグ・エコノミクス日本担当主席エコノミスト増島雄樹が新機軸の経済成長と市場に与えるインパクトについて分析しました。増島は、GDPから見た日本の中長期的な経済成長の姿、新機軸は経済成長のどこに効くのか、ピンチをチャンスに変えるための新機軸の成長戦略としての役割等について話したほか、エネルギー政策と為替市場との関係や経済安保と貿易収支等の経済損益について解説しました。

今回のイベントは、事前および当日のご質問を受け付ける形で、経済産業省において気鋭の若手の政策立案者の皆さんが、柔軟な発想で旧態依然とした構造的な問題をどのように変えていこうとしているのか、意見交換できる場、官民の対話のためのステージの一つとして、ブルームバーグが企画したものです。すべてのセッションを こちらのリンクよりオンデマンドでご覧いただけます。

オンサイトで参加およびオンラインで視聴の皆さまからは、多くの質問が次々と寄せられ、「経済産業省が取り組んでいる政策についてよく理解でき、現政権が目指す方向性もより明確になった」「経産省の勢いのある方々の話は興味深かった。 『日本人は楽観的に』という意見に賛成。 安心の社会を創らなければいけないとも言っていたが、挑戦する人が増える社会になると良いと思う」「課長補佐クラスの若い担当者ということもあり、熱い思いが伝わってきた。聞いていて刺激になった」等の感想をいただきました。