【端末活用術】トヨタ、テスラやナイキに続き⼯場稼働停⽌

Read the English version published on Aug. 6, 2021.(Bloomberg Terminal Link)
本稿はデータ・アナリストの⼩野美和⼦が執筆し、ブルームバーグターミナルに掲載されたものです。(08/11/2021)

背景

⻑期化する半導体不⾜や感染拡⼤を繰り返す新型コロナウイルスの影響を受け、テスラやナイキなどの多国籍企業に続き、販売台数世界⼀のトヨタ⾃動⾞も生産ラインの稼働維持が困難な状況に追い込まれました。トヨタは8月4⽇、4−6⽉期(第1四半期)について過去最⾼の営業利益を発表、アナリストのコンセンサスを上回ったものの、業績予想は据え置きました。

課題

東南アジアで猛威を振るうデルタ変異株のために部品不⾜が⼀段と深刻化したことで、トヨタは、タイ⼯場での稼働停⽌の延期を余儀なくされ、中国でも1⼯場を稼働停⽌としています。アナリストらは世界的⾃動⾞メーカーに対する強気姿勢をここ数カ⽉間で後退させており、トヨタに関しては今第2四半期(2022年3⽉期7−9⽉期)に収益成⻑率が低下すると予想しています。

トラッキング

ブルームバーグのCMAP機能、SPLC機能、EM機能、およびWATC機能で⾃動⾞業界を分析します。

まずCMAP機能を使ってトヨタのタイ⼯場の所在地を確認すると、トヨタのタイ⼯場とそれぞれの⾞種・部品が画⾯下部の表に⼀覧表⽰されます。同様の操作を繰り返すと、中国本⼟でのコロナウイルス感染拡⼤を受けトヨタとホンダが先週、稼働停⽌した⼯場の所在地を確認できます。

「7203 JP Equity CMAP」でトヨタのタイ工場の所在地を確認

次に、SPLC機能を使って、⼯場稼働停⽌の影響を受けたトヨタの仕⼊れ先を確認します。タイ国内でのトヨタの仕⼊れ先はアーピコ・ハイテック、タイ・スチール・ケーブルなど6社。 グレーの[表]タブをクリックすると、過去1カ⽉間で仕⼊れ先6社のうち4社の株価が下落したことが確認できます。

「SPLC」でトヨタのタイ国内仕入れ先を表示

またトヨタの収益成長率についてアナリスト予想を追跡し、WATC機能でアナリストによる目標株価の引き上げを確認すると、MSCIワールド自動車インデックス構成銘柄でアナリストによる目標株価引き上げ率は過去1カ月間では3.9%と、過去3カ月間の9%、過去6カ月間の26.3%から失速しており、需要回復に供給が追いつかないだろうとのアナリストらの懸念が表れている可能性が見て取れます。

なお、全文はブルームバーグターミナルでこちらのリンクよりご覧いただけます。

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