決算シーズンの分析強化に役立つツール

Read the English version published on November 01, 2022.

本稿は英文で発行された記事を翻訳したものです。英語の原文と翻訳内容に相違がある場合には原文が優先します。

投資アイデアを成功させる上でこれまで以上に重要になってきているのは、複雑な状況を管理できるかどうか、そして市場動向の先を行く思考を常に持てるかどうかということです。金融アナリストは、企業の業績がブローカー予想を上回ったか下回ったかに関する包括的な洞察を必要としています。決算発表が本格化する今こそ、その準備を行うべき時といえます。

ブルームバーグの先日公開されたウェビナーでは、直近の市場動向を紹介すると共に各種株式ツールを解説しています。これらのツールは、アナリストの皆さまが時間を無駄にせず決算シーズンの相場変動に素早く対応するのに欠かせません。ウェビナー講演者のブルームバーグ・スペシャリスト、Robert FairbairnおよびPhillip Caponeは主なポイントとして、より効率的にカバレッジを管理する方法、相場を動かす新たな材料を特定し迅速に対応する方法、自然言語処理とAI分析を活用する方法などを挙げています。動画はこちらからご覧いただけます。

「決算シーズン分析ツールキット」は、アナリストにとって重要な4つの柱となる「準備」、「予想」、「解釈」、「アクションと伝達」から構成されています。

1の柱 - 準備:イベント管理とカスタムニュース

決算シーズンの業績発表は、効果的な分析を行う上で欠かせない要素のひとつです。「不確実な環境で可動要素が非常に多い現在のような状況においては、利用できるすべてのリソースを用いて第3四半期決算に取り組むことが不可欠です。これにより、皆さまの顧客の資金に関して最善の判断を下せるようになります」とFairbairnは述べています。

例えば、イベントカレンダー(EVTS)機能では、特定の企業、ポートフォリオ、ウォッチリスト、インデックスに関するイベントリソースの最新情報を常に把握できます。ご自分のポートフォリオやウォッチリストをリンクさせれば、企業の発表をリアルタイムで入手できます。対応しているイベントの種類には、会見録の速報版や最終版、投資家向けプレゼンテーション、モデル、予想などがあります。これらのイベントは、グループ化、ラベル付け、日付によるフィルターが可能で、Microsoft Outlookと統合されているので見逃すことはありません。

出所:ブルームバーグEVTS

2の柱 - 予想:業績予想と実績

業績予想(EE)機能でさまざまな予想ツールを活用すると、企業の業績発表を控えた市場の予想を把握できます。特筆すべき特徴は、過去の業績推移、株価のチャート化、アナリストごとの予想などです。

業績予想チャート化ツールである業績予想グラフ(EEG)機能では、セルサイドのコンセンサス予想推移を単一銘柄の株価推移チャートや各種の財務指標・期間と合わせて可視化できます。これは、企業が市場からどのように認識されているか、または何が既に株価に織り込まれているかの把握に役立ちます。

出所:ブルームバーグMODL

3の柱 - 解釈:企業の財務と資料検索

決算シーズンに企業の財務情報を吸収、解釈、理解できるということは、業界で有利な立場を保つには欠かせません。アナリストの皆さまがまさにそれを実現できるのが、ブルームバーグの最新の決算ツール、企業財務(MODL)機能です。このターミナル機能によって、アナリストの皆さまは決算発表に向けた準備を進め、情報が更新されるとほぼ同時に瞬時に洞察を得ることができます。

MODL機能で得られる定量情報と文書検索&分析(DS)機能で得られる定性情報を組み合わせれば、双方の利点を融合できます。DS機能では、アナリストの皆さまは単一銘柄、業種、ポートフォリオ、インデックスに関する決算報告からトレンドのトピックを識別できます。AIトピックと自然言語処理により、重要な情報を検索し、業績サプライズの要因を把握できます。結果として、独自の解釈や株価の評価に費やす時間の削減につながります。

出所:ブルームバーグDS

4の柱 - アクションと伝達:新しいIBフォーラム

1年の中で極めて重要なこの決算シーズンに社内でタイムリーかつ効果的なコミュニケーションを取れることは、個人とチーム双方にとって、パフォーマンスの向上につながります。IBフォーラムは、新しいチャットメディアとして、リサーチ・インサイトを構造的な方法で共有することでユーザー同士による連携の強化に役立つツールです。カスタマイズ可能なトピックやテーマを中心に、スムーズで新しい共有方法で臨機応変な通信ができます。トピックやテーマは、すべてフロントオフィスの投資プロフェッショナルによるニーズに焦点を当てて構築されています。

「共有されるコンテンツの量が増えるほど、その情報価値は飛躍的に高まります。このIBフォーラムは、リサーチコンテンツや議論を社内で共有できる、常に拡大している生きたライブラリーになるのです」とCaponeは説明しています。

最後に

投資アイデアを成功させるには、新たに発表された企業の開示資料を迅速かつ効果的に理解・分析・対応できるかが鍵を握っています。特に決算シーズンは、他社に先駆けた情報入手が欠かせません。

ブルームバーグの先日公開されたウェビナーはこの点に焦点を当て、アナリストの皆さまを支援するものです。ブルームバーグ ターミナルの株式ツールにおける4つの柱、すなわち「準備」、「予想」、「解釈」、「アクションと伝達」の紹介とそれぞれの活用方法を解説しています。

また、このウェビナーでは2022年第2四半期(4月ー6月期)の市況を簡単に振り返っています。主なテーマは、世界各国の中央銀行で全体的に対応が遅れているインフレ、大半の経済圏で実質金利は依然として大きくマイナスであること、さらに通貨・債券市場におけるボラティリティーの高さなどです。

ブルームバーグ ターミナルでこれらの問題やその他の最新情報を入手し、お客さまの知識や分析の向上にご活用ください。

詳細については、ウェビナーにご参加いただくか、デモをリクエストしてください。

本稿は英文で発行された記事を翻訳したものです。英語の原文と翻訳内容に相違がある場合には原文が優先します。

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