WhatsApp、WeChatーリモートにおけるモバイル通信のコンプライアンス

Read the English version published on April 7, 2021.

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が2年目に入り、世界中の企業は今も引き続きその対応に追われています。金融サービス業界では、リモートやハイブリッドの勤務形態に伴ってWhatsApp(ワッツアップ)やWeChat(ウィーチャット)などモバイル通信や協働ツールの使用が増え、企業の通信監視や規制順守における新たな課題をつきつけています。

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企業は引き続き、通信アプリケーションの使用に関し、厳格な規制および内部要件に準拠しなくてはなりませんが、リモート勤務が増える中で、個人のパーソナルデータからいかにデータが捕捉・保存・モニタリングされるかという問題が生じているのです。

メッセージング・ソリューションを提供するTeleMessageのセールス部門バイス・プレジデント、Mark Carlinは、「毎日、社員らはこうしたコンプライアンスのギャップを試しているのです」と述べています。Carlinは、最近はコンプライアンス違反が続き、問題のコンテンツはいずれも保存されていなかったと語っています。

監督不行き届きで厳罰に処されている企業や社員もあり、規制当局がコンプライアンス違反に対して制裁を課すのは必ずしも大企業ばかりではありません。小規模企業もビジネス関連のテキストメッセージを保存しなかったために罰金を科されています。

金融機関は顧客とのつながりを維持し、ユーザーエクスペリエンスの向上と商品・サービスの導入、効率改善のためにモバイル技術を活用し始めており、もう後戻りはできません。幸い、一部の企業は、包括的な通信コンプライアンスを徹底するとともに社員の生産性と顧客にとっての利点、収益増を実現する先進的な方法も見いだしています。

ブルームバーグとTeleMessage はこのほど、Freight Investor Servicesのコンプライアンス・マネジャー、Silvia Rojasと対談し、WhatsAppを中心に新たな通信チャンネルに同社がどのように適応しているのか、利用者の視点から語ってもらい、こうしたトレンドがバイサイドとセルサイドの企業に何を意味するのか、そしてなぜ同社がブルームバーグ ヴォールト(Bloomberg Vault)と TeleMessageを選んだのかについて説明してもらいました。ブルームバーグ ヴォールトのプロダクトマネージャー、Devin Freeman-Rocheが司会役を務めました。

Q

御社では在宅勤務の社員は通信トレンドにどのような影響を与えていますか?御社から見て、何がこうしたトレンドにつながっていると思われますか?

A

当社で認識した主要なトレンドは、携帯電話利用の増加とWhatsAppならびにWeChatの使用を始める必要性です。その背景には3つの主な要因がありました。

  1. パンデミック:これは企業の運営方針に大きな影響を与えました。例えば、今では多くの人たちが在宅勤務となっていますが、これは我々の業界では異例のことです。そのため、当社が使っている多くのモニタリング・監視ツールはオフィス用であって、社外での使用を想定したものではありません。
  2. 顧客需要:お客さまが通信の別チャンネルを希望し始めています。
  3. 技術の変化:WhatsAppやWeChatその他多くの通信アプリはもう長い間市場で使われています。しかし、コンプライアンスの観点から当社はフロントオフィスでこうしたアプリの使用を認めることは絶対にできませんでした。コンプライアンス目的で情報を捕捉できる重要なテクノロジーを持ち合わせていなかったからです。

Q

こうしたトレンドに御社のコンプライアンスチームはどのように対応することを決定したのですか?御社のプログラム改善に向けて何が決定的要因となりましたか?

A

通信は記録・モニタリング・保存する必要がありますが、規制当局による取り締まりはパンデミック後、厳しさを増しています。当社は変化し続けるビジネスニーズに適応し、証券会社が新たな通信モードを要求する顧客と取引を継続できるようにする必要がありました。すべてをテストした後、こうした情報の捕捉を可能とするベンダーを見つけ、当社は証券会社がWhatsAppを使えるようにする道を選んだのです。

Q

ベンダー評価において何を重視しましたか?

A

当社にとって最も重要な要因は5つありました。

  1. タイムフレームをどの程度で考えるべきか?企業の良い点も悪い点も、そして制約も含めてあるがままの状態を見る必要があります。実装にかかる時間は長期間にわたるプロセスでよいのか、それともすぐに実装する必要があるのか。その期間を考慮する必要があります。
  2. 通信内容をどのように捕捉するのか?バックエンドで実行され、情報を収集するプログラムがあるのか、それとももっと手作業がかかわるプロセスなのか?
  3. モニタリング機能はどのようなものか?利用するベンダーがモニタリング機能を持っておらず、こちらですでに監視ツールがある場合、こちら側の監視プログラム上、情報をどのように閲覧できるのか?音声、書面、削除されたメッセージなど広範囲にまたがってデータを捕捉する機能はどのようなものか?
  4. 情報はどのようなフォーマットで保存されるのか?金融業界では、フォーマットを維持する必要があります。WORM(write once, ready many:一度しか書き込めないが何度でも読み取れる)フォーマット、つまり変更できないフォーマットでなくてはなりません。
  5. 保存ポリシーはどのようなものか?監視ツールまたは捕捉するベンダーは、どれくらいの期間データを保存するのか?規制当局に義務づけられている期間、保存するのか?そうでない場合は、保存用に別のストレージ施設を見つける必要があります。

Q

これらすべては、監査に対する準備に向けてどのように役立ちましたか?

A

規制に準拠していることを当局に示せるという自信を与えてくれました。規制当局が求めるすべての情報を捕捉、モニタリング、保存しているからです。また、情報を当局に提供する際、情報がどのようにエクスポートされるのかを考慮することも重要です。今では、特定の会話について電子メールのスレッド全体、または監査履歴全体を容易に提供できます。それが、当社が現在、証券会社にWhatsAppの利用を認めている理由です。

ブルームバーグ ヴォールトはTeleMessage とのパートナーシップを通して、Freight Investor Servicesなどの企業がワッツアップやその他の通信ツールを使いつつ、それらを企業内のコンプラインスプログラムに統合できるよう、支援します。ブルームバーグの関連商品については、ブルームバーグ ヴォールトのウェブページにアクセスするか、デモをリクエストしてください

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