バンカー1⼈のオフィス復帰に約200万円、ウイルス対策費⽤膨らむ

Read the English version published on June 20, 2020.

本稿はブルームバーグニュースのJennifer Suraneが執筆し、ブルームバーグターミナルに最初に掲載されました。

3カ⽉のロックダウン(都市封鎖)を経て、ウォール街はオフィス復帰の準備を整えつつある。だが、新型コロナウイルスを寄せ付けない安全な職場環境の維持は、安くは済まない。空調システムには⾼機能のフィルターを装着し、外気をより取り込む必要がある。トイレを流した際のしぶきが⾶び散ることを防ぐため、便器にふたを取り付ける必要もあるかもしれない。ビルの出⼝にはふたの付いたゴミ箱が必要だ。従業員がその⽇着⽤したマスクを捨てるためにだ。

これらは⾦融機関をはじめ⽶企業の多くが取ると⾒込まれる対策のほんの⼀例だ。デロイト・コンサルティングの試算によると、新型コロナ関連の対策のため、企業が社員のオフィス勤務に際して負担する費⽤は全体として、従業員1⼈当たり最⼤50%増加する。

デロイトの世界ロケーション戦略事業責任者のダリン・ビューロー⽒は、「無料でこうした対策はできない。全てを合わせると、膨⼤な額になる」と指摘。それでも「企業はやるだろう。従業員にオフィスに戻ってもらいたいからだ」と述べた。

デロイトによると、従業員1⼈をオフィス勤務させる際に企業が負担するコストは年間7000−1万2000ドル(約75万−130万円)が⼀般的だ。従って従業員が1万⼈いれば、新型コロナ対策で年6000万ドルの費⽤が上乗せされることになり得る。⽶⼤⼿銀⾏は全て、ニューヨーク都市圏だけで少なくともその規模の従業員を抱える。

22⽇からゴールドマン・サックス・グループとJPモルガン・チェースは、従業員の段階的なオフィス復帰プロセスを開始する。マンハッタン全体ではその週に、15万−30万⼈がオフィスに戻ると予想される。(抜粋)