世界初のトランジション国債、2月に発行

本稿は、データ部アナリスト溝上茉里子が執筆しました。(2024年1月25日)

ドイツやシンガポールがグリーン国債を発行するなど、世界各国で脱炭素に向けた取り組みが加速する中、日本政府は2月、「GX(グリーントランスフォーメーション)経済移行債」の個別銘柄として、世界初のトランジション国債となる「クライメート・トランジション利付国債」を発行する予定です¹。

昨年開催された主要7カ国(G7)首脳会議(広島サミット)では、G7として初めて、トランジション・ファイナンスの重要性が確認され、グローバルで関心が高まっていることを印象付けました。

今後政府では、閣議決定に則り、令和5年度以降10年間にわたり、20兆円規模のGX経済移行債の発行を予定しており、予定通り発行された場合、日本のESG債市場の規模は、飛躍的に拡大することが予想されています。

経済産業省では、世界全体のCO²排出量の半分を占めるアジアにおいて、グリーン・トランスフォーメーションの実現は極めて重要との見方を示しており、日本における成果が、アジアにおけるトランジション・ファイナンスの展開につながることを期待しています。

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2023年1月から12月データ(国際機関債を除く)出所:ブルームバーグ

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クライメート・トランジション利付国債の発行開始にあたり、ブルームバーグでは、以下の通り日本短縮コード(Japan short code)を作成いたします²。

ブルームバーグご契約者の方は、上記のクライメート・トランジション利付国債につきまして、ターミナル上でご利用いただけます。当該債券のPREL<GO>機能を用いたモニタリング方法および銘柄登録方法についての詳細は、担当営業もしくはask_gdletter@bloomberg.netまでお問い合わせください。

¹ クライメート・トランジション利付国債に関する財務省の発表
https://www.mof.go.jp/jgbs/topics/JapanClimateTransitionBonds/index.html
² 初回は5年債、10年債のみの日本短縮コードを作成し、今後2年債や20年債等の発行が決定次第、随時同様のロジックで新日本短縮コードを追加予定
³ GX5年第一回債の場合はJSX1

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