ISDA IBORフォールバック条項、プロトコルが発効

Read the English version published on January 25, 2021.

本稿はRegulation Asiaの編集者が執筆したもので、ブルームバーグは使用ライセンスを得ています。

80近くの国・地域で1万2000以上の市場参加者がすでにプロトコルを批准

主要な銀行間取引金利(IBOR)にリンクしたデリバティブに適用されるフォールバック条項が2021年1月25日(月曜日)に発効しました。

国際スワップ・デリバティブ協会(ISDA)は声明の中で、新たなフォールバック条項の導入により、IBORを参照した契約が残存している間にIBORが恒久的に利用できなくなった場合でも有効なセーフティネットが整備されたと述べました。

2020年10月にISDAが公表したフォールバック条項は、ISDAの標準金利デリバティブ定義集を参照する全ての新規デリバティブ契約に導入されます。発効日以前に締結された中央清算されないデリバティブ契約についても、契約当事者双方が導入に同意した場合またはプロトコルを批准した場合にはフォールバック条項が導入されます。

ISDAによれば、これまでに80近くの国・地域において1万2000を超える市場参加者がプロトコルを批准しており、これからの批准も可能です。

ISDA CEOのScott O’Maliaは次のように述べています。「プロトコル批准プロセスが順調に進捗し、世界中の何千ものセルサイドおよびバイサイド企業がプロトコルを批准した結果、新規および既存のデリバティブ契約に導入されるフォールバック条項が今日、発効しました。明確で首尾一貫し透明性が高い手法に基づくフォールバック条項が導入されたことにより、主要なIBORが廃止された場合や、移行手続き完了前にLIBORが市場の実態を表していないと見なされた場合の市場混乱リスクが大きく削減されるでしょう」

フォールバック条項は、2006年ISDA定義集を参照する新規のデリバティブ契約でフォールバックの対象となるIBORを参照する契約に、フォールバックを導入します(契約当事者が導入しない旨を明確に同意した場合を除きます)。一方プロトコルは、発効日以前に締結された中央清算されないデリバティブ契約で契約当事者双方がプロトコルを批准している場合に、当該契約にフォールバックを導入します。

フォールバック条項の対象はオーストラリアのBBSW、カナダのCDOR、ユーロ建LIBOR、EURIBOR、香港のHIBOR、シンガポールのSOR、ポンド建LIBOR、スイスフラン建LIBOR、タイのTIBOR、ユーロ円TIBOR、円建LIBOR、米ドル建LIBORです。

フォールバックの発効日である2021年1月25日現在では、特定の通貨のIBORが恒久的に停止された場合に当該通貨のフォールバックが適用されます。また、LIBORを参照するデリバティブ契約については、英金融行為規制機構(FCA)が特定の通貨建LIBORについて市場の実態を表していないと判断した場合にも、当該通貨のフォールバックが適用されます。

いずれの場合も、フォールバックは通貨ごとに特定された調整後リスクフリーレート(RFR) となります。

本稿は英文で発行された記事を翻訳したものです。英語の原文と翻訳内容に相違がある場合には原文が優先します。

日本語ブログ記事をメールでお届け ニュースレターご購読はこちらから