世界のサステナブル投資、34%増の30兆7000億ドルに

本稿はEmily Chasanが執筆し、ブルームバーグターミナルに最初に掲載されました。

世界の社会的責任投資は、過去2年間で34%増加し30兆7000億ドルとなりました。日本の年金基金、各国の個人投資家によるものや、気候変動に関する懸念が広範囲で拡大したのがその背景となっています。

世界持続可能投資連合(GSIA)の報告によれば、サステナブル投資が最も多い地域は引き続きヨーロッパとなっており、この戦略への投資額は約14兆ドルと2016年から11%増加しています(GSIAは世界各地域のサステナブル投資グループのデータを集計している機関)。

その他の市場も、規模は比較的小さいものの急成長しており、最も伸び率が高いのは日本となっています。日本のサステナブル投資資産は2年前のわずか3%から急拡大し、4倍の2兆2000億ドルに増加、機関投資家による運用資産の18%を占めるに至っています。コーポレートガバナンス・コードの改訂により、ここ数年でこの分野に注目が集まったことが背景にあり、2015年には総資産150兆7000億円(1兆4000億ドル)の年金積立管理運用独立行政法人(GPIF)が国連責任投資原則に署名しています。

世界各国のファンドマネージャーも、「クライアントからサステナブル戦略を求められることが増え、今年は気候変動が投資家にとって最大の関心事となっている」としています。今回の報告によると、個人投資家のエシカル(企業倫理)ファンドへの投資が拡大し、資産に占める割合は2016年の20%から約25%に増加しています。

Bloomberg graph

投資家がタバコ、ギャンブル、化石燃料などいくつかの特定分野の投資を排除するいわゆるネガティブ・スクリーニングも、引き続き広く採用されている戦略となっています。GSIAによると、2018年、資産の3分の2に近い19兆8000億ドルがこのような形で投資されたと報告しています。

複数の問題が重複する場合もよくあります。環境、社会、ガバナンスの原則をポートフォリオに組み込んでいる投資家の場合、その投資額は、2016年から69%増加し約17兆5000億ドルとなっています。ビジネスだけでなく、社会貢献にも力を入れるいわゆるコーポレートエンゲージメントと環境・社会問題に関する株主アクティビズムに重点を置いた資産も、同じく8兆4000億ドルから増加して2018年には9兆8000億ドルに達しています。