【端末活用術】日経平均は配当成長率で米国・欧州株を一歩リード

本稿はグローバル・データ部門の 新舎 淳子、Zhuo Zhangが執筆し、ブルームバーグターミナルに掲載されたものです。(01/21/2021)ご契約者様は全文をこちらのブルームバーグターミナルリンクよりご覧いただけます。

背景

日本株は配当が堅調に伸びる見通しで、米国株や欧州株より優位にあります。日経平均株価の配当性向に関するアナリスト予想はダウ工業株30種平均およびユーロ・ストックス50の配当予想の上昇ペースを上回り、過去1年間で急伸。業種別では、ヘルスケア、一般消費財、金融の各企業が配当性向の引き上げに寄与しています。
⽇本は他の先進国を上回るワクチン接種率や新政府の景気刺激策が追い⾵となり、経済活動の再開と新型コロナウイルスのパンデミック(世界的⼤流⾏)からの回復が⾒込まれます。業績予想の上⽅修正に加え、コーポレートガバナンスの改善や株主還元政策の促進に向けた政府の取り組みは、⽇本株の需要を押し上げる可能性があります。

課題

ブルームバーグのWATC機能およびSPLC機能で株式市場を分析します。主要指数のコンセンサス配当予想を確認してみると、⽇経平均1株当り配当のアナリスト予想は過去10年間で170%上昇。ダウ⼯業株平均の倍増、ユーロ・ストックス50の横ばい推移を上回るペースで成⻑しています。⽇本企業の配当性向は、業績⾒通しの改善に伴い、過去1年間で急伸しています。⽇経平均配当利回りの時価総額加重平均は2.3%と、⽇本10年国債の利回り0.14%を上回っています。11⽉時点では、⽇本のコアインフレ率はマイナス圏にとどまっていました。

ナチュラル・チャート作成ツールで配当成長率予想を確認 Source: Bloomberg

トラッキング

WATC機能で配当予想を引き上げているセクターおよび銘柄を特定します。BDVD予想3年配当成⻑率はヘルスケアが最も⾼く、次いで⼀般消費財、エネルギー、⾦融の順となっています。次に、ヘルスケア業界の企業を分析して表⽰してみると、中外製薬は当セクターで17.8%のウエートを占め、3年配当成⻑率が40%と予想されていることがわかります。

WATC機能で日経平均株価指数のウォッチリスト分析を表示 Source: Bloomberg

ヘルスケア業界の企業を確認 Source: Bloomberg

「サプライチェーン分析」機能で中外製薬の販売先が同社の堅調な配当健全度を共有しているかどうかを確認するには、SPLC機能で中外製薬の主要販売先を追跡します。

SPLC機能で中外製薬の主要販売先を追跡 Source: Bloomberg

今回ご紹介した機能やブルームバーグ プロフェッショナル サービスのその他の機能については、こちらからブルームバーグ担当営業にデモをご依頼ください。ご契約済のお客様は、ブルームバーグのキーボードで<HELP>キーを2回押してお問い合わせ下さい。

デモ申し込み