中国の5G契約者1億8000万人、テクノロジー市場を塗り替え

Read the English version published on November 9, 2020.

本稿は、Brian Moran、Wendy Tan、Seongji Ko、Ye Hyeon Kimが執筆し、ブルームバーグターミナルに最初に掲載されました。

なぜアップルの新機種「iPhone (アイフォーン)12」向け半導体は不⾜し、なぜSKハイニックスなどの半導体メーカーは市場予想を上回る利益を上げ、なぜ⽶国の制裁にもかかわらず、中国の華為技術(ファーウェイ)の仕⼊れ先各社は株価が上昇しているのでしょうか。

その答えは、1億8000万⼈にも及ぶ中国の5G契約者数です。

ブルームバーグのサプライチェーン分析やデータ・ライブラリー、財務分析、ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のツールを⽤いて、各業界を細部まで分析します。

Run-“KMCACZ-CH-Equity-SPLC”-for-Huawei-Supply-Chain-Analysis
「KMCACZ CH <Equity> SPLC」でファーウェイのサプライチェーンを分析

アップルは電源管理半導体の不⾜に直⾯しています。5G対応のアイフォーンは従来の機種よりも多くの半導体が必要です。⼀⽅、競合する中国の⾮上場企業ファーウェイは、9⽉15⽇以降の⽶国による制裁よりも前に⼤量の部品を備蓄していました。半導体メーカーのうちSKハイニックスとクアルコムは、少なくとも今のところこの恩恵を受けています。

ファーウェイの主な半導体仕⼊れ先に⾒られる株価上昇を確認:

  • コマンドラインに「huawei」と⼊⼒し、最終親会社である「KMCACZ CH Equity – 華為投資控股[ファーウェイ・インベストメント・アンド・ホールディング]」を選択
  • 次に、コマンドラインに「supplychain」と⼊⼒し、「SPLC – サプライチェーン分析」を選択。クイック⼊⼒は「KMCACZ CH Equity SPLC」
  • 画⾯右上にあるグレーの[フィルター]ボタンをクリック。「セクター」で「BICS」を指定。「分類」の右横にあるアンバーの⼊⼒欄に「semiconductors」と⼊⼒し、「半導体」を選択。[閉じる]ボタンをクリック
  • 「分析」のドロップダウンメニューで「5⽇価格変化%」を選択し、通貨を「USD」に設定

緑⾊の各ボックスにカーソルを移動すると、5⽇間株価変化率で、半導体仕⼊れ先としてファーウェイにとって3番⽬に⼤きい韓国のSKハイニックスは8%、中国の中芯国際集成電路製造(SMIC)は6%、⽶クアルコムは18%、それぞれ急騰していることが分かります。これらの株価上昇の背景には、クアルコムが市場予想を上回る売り上げ⾒通しを発表したことや、バイデン次期⽶⼤統領が中国への強硬な貿易政策を緩和するだろうとの期待感があります。

また、「分析」のドロップダウンメニューで「予想・直近売上⾼のカイ離率」と「予想売上成⻑率(絶対)」をそれぞれ確認すると、ファーウェイが半導体を蓄積していた過去の実績値の⽅が予想値よりも全体的に好調なことが分かります。

次に中国の集積回路(IC)輸⼊状況について、特にアジアに焦点を絞り確認:

Run-Data-Library-to-Track-China’s-IC-Imports
「データ・ライブラリー」で中国の集積回路(IC)輸⼊実績を追跡

  • コマンドラインに「data library」と⼊⼒し、「DATA – データ・ライブラリー」を選択。15)「ChinaCustoms International Import and Export Commodity Data」をクリック。 クイック⼊⼒は「DATA CNTR」
  • グレーの[HS2 Value]タブをクリックし、2番⽬のドロップダウンメニューは「Import」のままにする
  • 「85-Electric Machinery Etc; Sound Equip; Tv Equip; Pts」をクリック
  • グレーの[Detail]タブをクリックし、「8542-Electronic Integrated Circuits; Parts Thereof」を選択
  • 「表⽰」を「US dollar」に設定し、右横にあるドロップダウンメニューで「Region>Country> Unit別」を指定
  • 「チャート」のラジオボタンをクリック
  • 「Taiwan」、「Korea」、「Malaysia」、「Vietnam」、および「United States」の各ボックスにチェックマークを⼊れる。クイック⼊⼒は「DATA CNTR QIY31SCWXZ4K」

中国にとって集積回路(IC)および関連部品の最⼤の輸⼊元は台湾で、韓国とマレーシアが続きます。ベトナムは2019年以降、⽶国を上回り順位が逆転。台湾からの輸⼊額は19年4⽉からほぼ倍増しました。中国が⽶国製製品を使⽤している限りは、⽶国の制裁がアジア諸国の出荷実績に影響を及ぼしています。

5G機器の供給で⽶国以外の各国からの制裁にも直⾯しているファーウェイは、⽶国製の最先端半導体に代わる製品の対応に国内の仕⼊れ先と取り組んでいます。⽶中貿易摩擦のもと、中国の次期5カ年計画で焦点の1つとしているコア技術を国内で仕⼊れるには、コストも時間もかかるだろうとBIは⾒ています。

中国国内への依存度が増⼤する⼀⽅で、ファーウェイの各国での急成⻑の様⼦を確認:

Run-KMCACZ-CH-Equity-FA-GEO-for-Huawei-Sales-Breakdown
「KMCACZ CH <Equity> FA GEO」でファーウェイの売上⾼地域別内訳を表⽰

  • 再びコマンドラインに「huawei」と⼊⼒し、「KMCACZ CH Equity – 華為投資控股[ファーウェイ・インベストメント・アンド・ホールディング]」を選択。メニューから「FA – 財務分析」を指定。グレーの[セグメント]タブと「所在地別」サブタブをクリック。クイック⼊⼒は「KMCACZ CH Equity FA GEO
  • 「売上⾼・収益」の左横にあるチャートアイコンをクリック
  • 「売上⾼・収益」のボックスのチェックマークを外し、「売上⾼・収益」の下にある各地域のボックスにチェックマークを付ける

ファーウェイの中国での売上⾼は過去3年間で2倍以上増加するも、海外での19年の売上⾼は停滞。昨年の売上⾼地域別内訳では、中国が60%を占めたのに対し、北 ・中南⽶はわずか6%となっています。

中国の5G契約者数の増加実績を追跡:

Run-BI-TELCA-to-Track-China-5G-Subscriber-Growth
「BI TELCA」で中国の5G契約者数増加実績を追跡

  • コマンドラインに「bi telecom asia」と⼊⼒し、「ブルームバーグ・インテリジェンス:通信事業者(アジア太平洋)」を選択。クイック⼊⼒は「BI TELCA」。「特集リサーチ」セクションでもトップ記事に中国の5Gに関するリポートがあることを確認。
  • 「データ・ライブラリー」セクションで「国」を選択。「Total 5G Subscribers」の右横にあるチャートアイコンをクリック
  • 画⾯右下にあるグレーの[他のデータを選択]ボタンをクリックし、「4G契約加⼊者数合計」の左横にあるボックスにチェックマークを⼊れる
  • 「軸」のドロップダウンメニューから「単⼀」を選択。「周期」欄に「24」と⼊⼒し、「カ⽉」を指定
  • クイック⼊⼒は「BI TELCA 1083 |1083-2-M|ML24||PRC|S465,257」

中国の5G携帯電話契約者数(⽩)は1億7800万⼈で世界⾸位。4G契約者数(オレンジ)が10億⼈であることからも、中国の潜在性は巨⼤と⾔えます。

これを⽶国のデータと⽐較:

Run-BI-TELCN-for-U.S.-5G-Subscriber-Forecasts
「BI TELCN」で⽶国の5G契約者数予想を確認

  • 地域のドロップダウンメニューで「北⽶」を選択。データ・ライブラリーで「業種」をクリック
  • 「5G」の右横にあるチャートアイコンをクリックし、前述の説明に従い「4G」のラインを追加
  • クイック⼊⼒は「BI TELCN 1165 |1165-2-A-DATA|A40||USD|S428,429」

調査会社オーバムの予想によると、⽶国市場の5G契約者数が1億8000万⼈に達するには23年までかかる⾒通しです。