中国債券市場が日本の投資家に新たな機会を拓く

本稿はブルームバーグL.P.の中国部門ヘッドのBing Liによって執筆されました。英語原文はこちらから。

中国資本市場の開放は、引き続き、日本を含む世界の投資家に新たな分散投資機会を提供しています。弊社が過日、ニッセイアセットマネジメント、みずほ銀行(中国)、スタンダード・チャータード銀行(香港)、岡三アセットマネジメント、MUFGバンク(中国)から専門家の皆さまをパネリストにお迎えして東京で開催したイベント「新たなシルクロード:中国の巨大債券市場:債券通(ボンドコネクト)とCIBMダイレクトが拓く中国債券市場への新たな投資機会」」においても、この点が鮮明に浮かび上がりました。

特に洗練された投資家として知られる日本の投資家の皆さまは、今年4月1日に人民元建て中国国債と政策銀行債がブルームバーグ・バークレイズ・グローバル総合インデックスに組み入れられてから、中国の債券市場を積極的にフォローしているように感じています。

150人を超える日本の銀行、アセットオーナー、資産運用会社、および投資家の方々を対象にイベント会場で実施したライブアンケートでは、90%以上の参加者が2019年に中国オンショア債券を買い増す(47%)、または現在のポジションを維持する(44%)と回答しました。また42%の参加者が、世界の主要なベンチマーク・インデックスに中国の債券が組み入れられたことが、中国債券市場に投資した最大の理由だと回答しました。今年香港とシンガポールで実施した調査での投資家の回答も、同様のものでした。

楽観的な見方が広まっているにもかかわらず、日本の投資家の皆さまは、中国債券市場への参入に関して慎重な姿勢を取っているようです。ボンドコネクト社(BCCL)によると、同社のプログラムに登録している日本の投資家数は、増えているとはいえ、香港、米国、欧州より少なく、6位にとどまっています。イベントのライブアンケートで市場参加者が懸念事項として回答した上位3項目は、信用リスク、流動性、運営上の問題でした。今年、S&Pグローバル社が中国の債券格付け市場に参入する認可を取得したことから、投資家は中国国内市場の信用評価や信用格付けの質がやがて向上すると期待している模様です。

ブルームバーグのようなテクノロジーやグローバル・プラットフォームを活用して、マーケット・メーキング能力を強化する国内事業者が増加するにしたがって、中国債券市場の流動性が高まると予想されます。さらに、中国市場が規制、アクセス、市場の需要、ベンチマーク等が一段としっかり整った、投資に適した債券市場に成長するにつれ、弊社の高度なデータ、分析、ワークフロー、アクセスのための経路が、引き続き中国金融市場の透明性改善と参加者増加に寄与することが期待されています。