【端末活用術】ABやゴールドマンなどキャシー・ウッド氏のライバル銘柄、半導体株保有の恩恵受ける

本稿はブルームバーグのTLTS プロダクトマネジャーAdam Lynneが執筆し、ブルームバーグ ターミナルに最初に掲載されました。ターミナルユーザー様は、こちらから全文をお読みいただけます。(2023年10月5日)

【背景】

株式相場が低迷する中、テクノロジー上場投資信託への資金流入は堅調さを維持しています。その理由の一つとして、キャシー・ウッド氏のアーク・イノベーションETFのライバル銘柄の人気の高さが挙げられます。新規参入ファンドは、半導体銘柄へのエクスポージャーを高めたことで、これまでで最悪の下げを免れたようです。

AllianceBernsteinが3月に設定した「ABディスラプターズETF」は、7月31日以降ナスダックが8%下落する中、10%下落。ゴールドマン・サックスの設定2年目となる「フューチャー・テック・リーダーズ株式ETF」も12%下落しました。ウッド氏の「アーク・ネクストジェネレーション・インターネットETF」は21%の下落となっています。アクティブ・ファンドマネジャーは、ディスラプション、リーダーシップ、ネクストジェネレーションの各トレンドについて、明らかに定義を異にしています。

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【課題】

ブルームバーグの新たに拡張されたTLTS機能で、ファクター、セクター、国・地域のファンドエクスポージャーを分析してみます。また、FFLO機能、ETF機能で資金流入をモニタリングします。

FFLO <GO>で米国長期債利回りの上昇にもかかわらず資金流入するテックETFを確認   Source: Bloomberg

先進国市場ETFへの資金流入をセクター別に確認してみます。

テクノロジーETFには、セクターの中で唯一安定的に資金が流入しています。今年の純流入額70億ドルのうち、約47億ドルが過去3カ月間に流入しています。

次に、米国のアクティブ型テック・ファンドのうち、資金流入が最大の銘柄を分析します。

TLTS <GO>でスタイルのエクスポージャーを比較 Source: Bloomberg

アーク・ファンドは、ABディスラプターズと比較してモメンタムで劣り、程度は低いもののグロースでも後れをとっています。テクノロジー株はこの2ファクターへのエクスポージャーが、ブルームバーグ500指数と比べて高い傾向があります。また、アーク・ファンドはサイズ、クオリティ、ボラティリティの低さでもABディスラプターズに後れをとっています。

青色のバーは、スタイルアロケーションごとに見たグループ全体の最小値から最大値までの値域を示します。値域にカーソルを合わせると、最大値または最小値がどのファンドによるものかを確認できます。また、値域を通るオレンジの線は、ウエートの中央値を表します。

AllianceBernstein2022年の市場参入後、現在は株式と債券を対象にした7本のETFを運用しています。ゴールドマン・サックス・アセットマネジメントのウェブサイトには、少なくとも35本のETFが掲載されています。

ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のDavid Cohneは、上場ファンドをすぐに提供しなければ、アクティブ・マネジャーは資金を「大量に」流出させる恐れがあると指摘しています。つまり、キャシー・ウッド氏のファンドに対する競争が激化し、このような比較ツールの必要性が高まるということです。

ターミナルユーザーさまは、上記の他にも、セクターエクスポージャーを確認する方法、ゴールドマンETFを画面に追加する方法など含めた全文を、こちらからをご覧いただけます。

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