ブルームバーグ、Enterprise MCPを発表 ブルームバーグのデータと顧客のエンタープライズ向けAIアプリケーションをシームレスに接続

2026年10月15日
ブルームバーグ・エル・ピー

AI対応のメタデータやセマンティック・コンテキストと、金融業務に特化したスキルの組み合わせにより、顧客のAIエージェントがブルームバーグ・データを正しく理解し、幅広い金融業務で活用するために必要な基盤を提供

 

【ニューヨーク-2026年9月29日】ブルームバーグは、次世代のデータライセンス・サービスである「Data License Plus(DL+)」のデータにAIからアクセスするための新たなソリューション「Bloomberg Enterprise Model Context Protocol(MCP)」を本日発表しました。エージェンティックAI(自律的にタスクを実行するAI)時代を見据えて設計された本ソリューションは、標準化されたMCPインターフェースを通じて、お客さまのAIエージェントが1億銘柄以上の有価証券と5万件を超えるデータ項目から必要なブルームバーグ・データを検索し、正しく解釈し、取得できる環境を提供します。これにより、企業はAIの実証実験から本番環境の業務ワークフローへと迅速かつ容易に移行できるようになります。

多くのツールは、必要なデータを取得することはできます。一方、そのデータが示す内容、算出方法、さらに目の前のタスクや業務への適合性についてAIエージェントに説明できるツールは限られています。Bloomberg Enterprise MCPは、このギャップを埋めるために設計されています。セマンティック・コンテキスト、AI対応のメタデータ、業務ワークフローに特化したスキル(”Skills”)を組み合わせることで、リサーチ、ポートフォリオ、リスク管理、業務オペレーションの各分野において、AIエージェントが結果を正しく解釈し、その結果に基づいて適切に行動するために必要な情報を提供します。

実務においては、本ソリューションにより世界の資本市場の投資家は疑問が生じてから回答を得るまでの時間を大幅に短縮できます。ユーザーは、データセットを検索しID・識別子を手作業で照合したり、データ取得を申請して回答待ちをしたりせずに、必要なデータを自然言語で指定して取得できます。データには、使用されている通貨、価格の算定時点、関連情報など、信頼性を判断するための情報も含まれています。手作業でデータを探す手間を省き、必要な情報を即座に業務に活用できるようになることで、生成AIを実証段階から日常業務での本格活用へと引き上げることができます。

ブルームバーグのエンタープライズ・データ・インデックス部門グローバル責任者であるTony McManusは、次のように述べています。「金融サービスにおける生成AIの導入が進むにつれて、金融機関が直面する課題は、モデルの性能からデータを利用できる状態に整えることへと移っています。AIエージェント自体は高度な推論ができても、受け取るデータにそれが実際に何を表しているのかを示す情報が含まれていないため、ポジションに関する基本的な質問にさえ答えられないケースがあります。直近の価格だけでは、通貨や価格の種類を特定することはできません。AIとデータをつなぐこと自体が課題だったわけではありません。課題はデータをAIが利用できる状態に整えることであり、まさにその課題を解決するために私たちはBloomberg Enterprise MCPを開発しました」

Bloomberg Enterprise MCPの主な機能

  • AI対応のメタデータとコンテキスト:ブルームバーグのメタデータには、各データ項目の意味や算出方法、適用時点に加え、取引所、通貨、価格の種類、期間、基準日など、数値を正しく解釈するために必要な情報が含まれています。単独の数値だけでは、AIエージェントはその意味を判断できません。メタデータがあることで、その数値が何を示し、どのような場合に信頼して利用できるのかを判断できます。
  • メタデータを活用したセマンティック・インターフェース:同じメタデータをセマンティック検索ツールから利用できるため、AIエージェントは略称コードを推測することなく、必要なデータを自然言語で指定して適切なデータ項目を検索できます。銘柄を特定するエンティティ解決機能も同様に、名称、ティッカー、概要から該当する金融商品を特定し、発行企業との関係を紐付けます。これにより、AIエージェント側で識別子リストをあらかじめ設定しておく必要がありません。メタデータによってデータの意味を理解でき、セマンティック・インターフェースによって必要なデータを見つけることができます。
  • 幅広いコンテンツ・Data Licenseのコンテンツにシングルインターフェースからアクセス:DL+ LiveとQube Datastore(QDS)を通じて、各資産クラスの価格・参照データ、企業のファンダメンタルズ・企業構造データ、経済・オルタナティブデータにアクセスできます。追加コンテンツは、新たに連携することなく、接続済みのAIエージェントの新規機能として利用できます。
  • タスク別のツール設計:資産クラスごとに個別のツールを用意するのではなく、銘柄検索とデータ項目検索にそれぞれ一つのツールを使用し、すべてのコンテンツをカバーします。
  • ワークフロー・スキル:ポイントインタイムのユニバース取得、コーポレートアクションに伴う調整、改定履歴などの手順を再利用でき、お客さまのニーズに応じて拡張することも可能です。初回リリースでは、ティッカー一覧からの外れ値の特定、許容される価格かい離の閾値を超えた取引の確認、制裁対象となる可能性についての銘柄・取引の評価を行うスキルを提供します。今後、業務ワークフローに特化したスキルも順次追加する予定です。
  • アクセス権と監査:AIエージェントからリクエストされたデータを提供するにあたり、ブルームバーグはデータライセンスの標準的な利用条件に基づき、お客さまがそのデータを利用する権限を有していることを確認します。リクエストはOperational Datastore(ODS)を参照して処理され、1回の呼び出しで返される銘柄数とデータ項目数には、ツールごとに上限が設定されています。
  • クライアントによる実行制御:Enterprise MCPのホスティングと管理はブルームバーグが行う一方、接続するAIエージェントやアプリケーション、および業務ワークフローで使用するモデル、プロンプト、指示、その他の制御用コンテキストは、お客さまが管理します。

今後の予定
今後の展開として、ブルームバーグはEnterprise MCPをリアルタイム・データにも拡張する予定です。これにより、日中のモニタリングや取引前チェック、リスク情報の更新、例外処理など、最新の価格情報を必要とするエージェント型ワークフローを支援します。ブルームバーグはまた、ブルームバーグ端末ユーザー向けに新たなソリューションを提供する予定です。ターミナルの対話型AIインターフェースである「ASKB」と同様、適切なガバナンスの下でソースが明確に提示されたブルームバーグ・データを、金融のプロフェッショナルが日常的に使用するデスクトップ上のワークフローから直接利用できるようにします。

Bloomberg Enterprise MCPは、エンタープライズ向けサービスです。お客さまは、標準的なブルームバーグ・データライセンスに基づき、必要なコンテンツ・ドメインを個別に契約できます。データライセンスをご契約のお客さまは、https://data.bloomberg.comでコンテンツを検索し、ご利用いただけます。

ブルームバーグのMCPについて
ブルームバーグは、MCPを活用するとともに、その発展にも貢献しています。ブルームバーグのエンジニアは、エンタープライズ向けのガバナンス機能や、クライアントに応じたツールセットをサーバー側で提供する仕組みについて、MCPへの導入を提案し、その策定を主導しています。ブルームバーグは、MCP Financial Services Interest Groupを立ち上げ、現在もその活動を主導しています。また、MCPをオープン・スタンダードとして管理するAgentic AI Foundationでは、理事会とTechnical Committeeの双方に参画しています。

ブルームバーグのAIについて
ブルームバーグは2009年以来、機械学習(ML)、自然言語処理(NLP)、情報検索(IR)、時系列分析、生成モデル、エージェント型AIアーキテクチャーなど、金融分野における人工知能(AI)の開発・活用に取り組んでいます。増え続ける構造化・非構造化金融情報の処理と整理に、これらの技術を活用しています。また、ブルームバーグは、金融プロフェッショナルやビジネスリーダーの皆さまが、付加価値の高い金融情報から価値あるインテリジェンスや実用的な洞察を導き出し、より多くの情報に基づいたビジネス上の意思決定を下せるよう支援する新たな手法の開発を進めています。

ブルームバーグについて
ブルームバーグは、世界のビジネス・金融情報のリーディング・カンパニーとして、市場に透明性、効率性、公正性をもたらす、信頼性の高いデータ、ニュース、インサイトを提供しています。当社は、お客さまがより多くの情報に基づいた意思決定を行い、より良いコラボレーションを促進することを可能にする信頼性の高いテクノロジー・ソリューションを通じて、世界の金融エコシステムにおいて影響力のあるコミュニティをつなぐ支援をしています。詳細については、https://about.bloomberg.co.jp/にアクセスするか、デモをリクエストしてください。

 

報道関係者お問い合わせ先:
ブルームバーグ広報代行:アシュトン・コンサルティング
ac-bloomberg@ashton.jp

*本プレスリリースは、Bloombergが2026年9月29日(現地時間)に英語で発表を行ったプレスリリースを日本語に翻訳・再編集したものです。オリジナルのプレスリリースの正式言語は英語であり、この内容および解釈については下記の英語版が優先となります。英文オリジナルにつきましてはこちらのサイトをご参照ください。

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