【端末活用術】国内REITに年初来10億ドルの資⾦流⼊−⽶国REITから撤退で

本稿はブルームバーグのマーケット・スペシャリスト 小野美和子、中込安政が執筆し、ブルームバーグ ターミナルに最初に掲載されました。契約者様は、こちらから全文をお読みいただけます。

背景

国内の不動産投資信託(REIT)は、資金流出に苦しむ米国REITとは対照的に、株式市場で最も選好されるセクターの1つとして頭角を現しています。

今年、国内REITの上場投資信託(ETF)には年初来で10億ドルの資金が流入しています。一方、米国REITは債券利回りの上昇を背景に投資妙味が薄れ、30億ドル超が流出しました。国内REITは賃貸市場の好調なファンダメンタルズと健全な配当見通しに支えられています。

課題

ブルームバーグのチャート機能を使って、REIT市場を分析します。

Source: Bloomberg

ETF <GO>を実行し、REIT銘柄への資金流入を確認

現在、国内REITのETFは全部で18銘柄ありますが、株式市場の下落にもかかわらず、2022年は年初来で11億ドルの純資金流入を記録しています。日本最大のREIT ETF、「東証REIT指数連動型上場投信」の純資金流入額は3億6500万ドル、 次いで「iシェアーズ・コア Jリート ETF 」は1億8000万ドルでした。 一方、世界のREIT ETF市場からは15億ドルの資金が流出し、さらに下にスクロールすると、米国REITからは35億ドルの資金が流出したことが分かります。

ブルームバーグ・インテリジェンスのデータで国内REITのファンダメンタルズを確認します。

追跡

Source: Bloomberg

BI REALA <GO>を実行し、国内REITのファンダメンタルズを追跡

住宅不動産市場は今年に入り月次稼働率(白線)が指数関数的に上昇し、活況を呈しています。日本の住宅価格指数(アンバー線)および月間賃料(青線)の伸びも好調です。賃料と不動産価格の上昇は、住宅所有者が住宅ローン金利の上昇に対処する上で支援材料となるでしょう。現時点では、日本銀行は金利上昇を抑制するために金融緩和策を継続する姿勢を示しています。

次に、国内REITの財務健全度を見ていきます。

Source: Bloomberg

BI REALA <GO>を実行し、国内REITのキャップレートを確認

日本ビルファンドでは、各物件の賃貸純収益を取得価格で割って算出される期待利回り(キャップレート)がほとんどの資産で4%を上回っています。なお、日本の10年国債利回りは0.2%付近で推移しています。

次に、世界のREIT銘柄について、ブルームバーグの配当健全度スコアを確認します。

Source: Bloomberg

BWREIT Index WATC <GO>を実⾏し、ブルームバーグ配当健全度スコアを確認

日本ビルファンドの配当健全度スコアは61と、BWREITインデックスを構成する190銘柄で最も⾼くなっていることがわかります。

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