IHH ヘルスケア
IHHヘルスケアは、アジア最大級の民間医療グループであり、10カ国で80の病院を運営しています。積極的な成長戦略と買収資金の確保を支えるため、従来の手作業や分散した業務プロセスから、トレジャリー機能を起点としたデジタル基盤への移行を進めました。
ブルームバーグのFXアグリゲーション・ソリューションと新たな財務管理システム(TMS)を組み合わせることで、流動性の一元管理、複雑なヘッジ業務の自動化を実現しました。さらに、グループ全体の財務機能の高度化に向けた拡張性のある基盤を整備しました。
業種
ヘルスケア(民間医療グループ)
目的
業務の標準化を進めるとともに、買収に向けた資金管理の最適化を図り、データの一元化を通じて自動化を推進する。
主なポイント
ブルームバーグのFXアグリゲーション・ソリューションを導入し、注文プロセスの自動化を実現。手作業の削減とオペレーショナルリスクを低減
デジタル入札プラットフォーム(Treasury Delta)を活用し、RFPプロセスにおけるスプレッドシート依存を解消。TMS選定に要する期間の短縮を実現
地域ベースのキャッシュプーリング体制を構築し、内部資金の効率的な活用と外部借入への依存度を軽減
ブルームバーグの為替ソリューションとKyribaのTMSを連携させ、取引確認および決済プロセスの自動化を実現するワークフローを構築
状況
IHHヘルスケアは、急速な事業拡大に対応するため、財務機能の強化に向けた3年間にわたる大規模な変革に取り組みました。従業員数7万人を超える組織として、買収資金を効率的に確保しつつ、適切な統制を維持できるトレジャリー体制の構築が求められていました。こうした中、トレジャリー機能を起点としたアプローチが採用されました。これは、中核的な財務業務への影響を抑えながら、比較的短期間で具体的な効果が見込めるためです。
課題
主な課題は、複数の国・地域にまたがる事業展開の中で、現金および銀行口座の状況をリアルタイムで把握できていなかった点にありました。従来の運用モデルには、以下のような課題がありました。
- 資金管理が十分に最適化されておらず、外部借入への依存度が高い
- 為替取引およびヘッジ業務は手作業に依存しており、エラーの発生や業務の停滞につながるリスク
- 新たなテクノロジー導入における従来のRFPプロセスは、メールのやり取りやスプレッドシートに依存しており、時間と手間を要していました。
ソリューション
IHHは、トレジャリー業務の高度化に向けて、段階的にデジタルソリューションを導入。ブルームバーグのFXアグリゲーション・ソリューションを採用し、為替取引の効率化を推進しています。これにより、管理された電子ワークフローのもとで手作業を削減し、透明性を高めました。
トレジャリーデータの一元管理基盤としてKyribaを採用し、キャッシュ予測および流動性管理の精度向上を図りました。
最適なTMSパートナーの選定にあたっては、Treasury Deltaプラットフォームを活用しました。このデジタル手法により、リアルタイムでのデータ把握と統合スコアリングに基づく評価が可能となり、テクノロジー選定における効率的な選定プロセスを実現しました。
HSBCとの連携により、アジア地域におけるキャッシュプーリング体制を構築し、流動性の一元管理を実現しました。
これらの取り組みにより、業務プロセスの効率化とシステム連携の強化が進んでいます。注文プロセスの自動化や取引銀行数の削減を通じて、オペレーショナルリスクの低減と資金状況の可視性向上にもつながりました。また、トレジャリー機能を起点としたこの取り組みは、短期的な効果にとどまらず、AIやデータ分析を活用した今後の財務機能の高度化に向けた基盤整備にもつながっています。
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