AIM導入で進化する運用業務:マニュアル作業削減と「考える時間」が地域経済を支える新たな力に


肥後銀行 市場金融部様

地域経済を支える中核金融機関として、次の100年へー2025年に創立100周年を迎える肥後銀行は、熊本県最大の地方銀行。TSMCの進出による地域経済の活性化を背景に、九州フィナンシャルグループの一員として「地域価値共創グループ」への進化を掲げ、変革を進めている。2024年からは「躍進」をテーマに中期経営計画を始動し、運用業務においてもDXを軸とした高度化に取り組んでいる。


自動化によるリソースの解放が大きい。
「考える時間」を「人間でしか生み出せないもの」に使い、地銀として地域価値の創造にまい進したい。

肥後銀行  取締役常務執行役員 内山 一慶氏


状況

複雑な業務に向き合いながら、最適化の可能性を模索

市場金融部では、コンプライアンスチェックから決済まで、複数の工程にわたる運用業務を精緻に実行している。一方で、多岐にわたる手続きや確認業務には、紙やExcelなど従来型のプロセスが多く残っており、さらなる効率化・高度化の余地があった。特に、外国債券取引のように即時性が求められる場面では、情報活用と意思決定のスピード向上が課題となっていた。


多段階にわたる運用プロセスを厳格なルールに基づき遂行


各工程は丁寧かつ確実な対応が求められる業務構造


即応性・正確性が重視される中で、さらなる効率化に向けた取り組みを模索


課題

人的リソースをより戦略的に活かすための業務改革

高度な専門性を持つ人材が、マニュアル業務に多くの時間を割かざるを得ない状況が続いていた。これは、慎重な運用体制を維持する上では必要な側面もある一方で、より創造的で付加価値の高い業務へのシフトが求められていた。

市場金融部では、運用業務の属人性を抑え、STP(Straight Through Processing)の仕組みを取り入れることで、プロセスの標準化・効率化を図り、人的リソースの戦略的再配分を実現することが重要なテーマとなっていた。


業務プロセスの最適化と負荷分散が重要なテーマに


人材の専門性を活かす環境づくりが求められていた


標準化・自動化を通じて、戦略的な業務へのシフトを目指す


ソリューション

AIMによる統合基盤と柔軟な連携体制を構築

肥後銀行はブルームバーグの注文管理システム「AIM」を導入し、発注から決済までのプロセスを一元化。BIPROGY社の「Siatol」とのシステム連携により、フロント〜バックオフィス間の情報共有と自動化も実現した。将来的には、PORTやBloomberg Labとの接続も視野に入れ、運用業務の高度化と拡張性を両立する体制を整えつつある。


結果

業務効率の向上とリソース最適化を実現

約定前業務の8割、約定後の5割に相当するマニュアル作業を削減。業務全体の標準化と可視化が進み、人的リソースをリサーチや戦略立案へ再配分できる体制へと進化。市場分析や運用高度化への取り組みが加速している。


マニュアル作業を大幅削減(約定前8割・後5割)


業務の標準化とチーム全体での可視化を実現


「考える業務」への集中で運用の質が向上


「地域価値の創造にどれだけ多くの人的リソースをつぎ込めるかは、最重要課題。これまで1日の大半をマニュアル作業に費やしていたとの報告に驚いた。AIMを導入して終わりではなく、今後は行内データをブルームバーグの市場データと掛け合わせるなど、より有機的な価値創造に努めたい」

肥後銀行  取締役常務執行役員 内山 一慶氏

導入による成果


発注から決済までの業務プロセスを自動化


約定前8割、約定後の5割に相当するマニュアル作業を削減


ルール共有・進捗可視化によるチーム連携の強化


PORTやBloomberg Labとの連携も視野に入れた拡張性ある業務基盤を構築


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