2024.10.03

10月3日、日本の資産運用業界の発展を支援し、健全な資産形成を目指す「資産運用フォーラム」の記念すべき第一回年次会合が東京虎ノ門ヒルズフォーラムで開催されました。政府の推進する「資産運用立国実現プラン」に基づき、多角的な観点から活発な議論が交わされました。規制当局、業界専門家、国内外の金融市場関係者ら300名近くが出席、ジャパン・ウィークス期間の中核ともいえる本会合を盛り上げました。

冒頭、石破 茂 新首相がビデオメッセージで挨拶し、政府の経済政策の大きな柱のひとつは、日本の地域経済への資本流入を含め、国内外の投資を呼び込む資産運用立国を実現することであるとして、岸田前政権から引き継いだ「資産運用立国」への歩みを着実に継続・発展させていく方針を明らかにしました。続いて加藤 勝信 金融担当大臣が登壇、企業と家計の重要な橋渡役である資産運用業者が、先進的な資産運用サービスの状況や投資家ニーズ、政府の資産運用立国に関する取り組みなどについて情報共有し、議論を深めることは大変有効であると話しました。

ビデオメッセージで話す石破 茂 新首相
ビデオメッセージで話す石破 茂 新首相
加藤 勝信 金融担当大臣からのご挨拶
加藤 勝信 金融担当大臣からのご挨拶

次に基調講演として、金融庁 井藤 英樹 長官が演題に立ち、このフォーラムは資産運用立国や国際金融センターの実現に向けて、国内外市場参加者との重要な対話の場であるとして、今後も対話を継続していくことを強調しました。

金融庁 井藤 英樹 長官による基調講演
金融庁 井藤 英樹 長官による基調講演

第一回年次会合の時点での会員数は36社にのぼります。初会合となったこの日、有田 浩之 ブラックロック・ジャパン代表取締役社長CEOと小池 広靖 野村アセットマネジメントCEO兼代表取締役社長のお二方が共同議長として登壇し、本フォーラムにおいて日本の資産運用業の深化に向けた議論を行い、年次会合等を通じてその成果を国内外に発信していくことを宣言しました。

開会の挨拶に立つ資産運用フォーラム共同議長、有田 浩之ブラックロック・ジャパン代表取締役社長CEOと小池 広靖 野村アセットマネジメントCEO兼代表取締役社長
開会の挨拶に立つ資産運用フォーラム共同議長、有田 浩之ブラックロック・ジャパン代表取締役社長CEOと小池 広靖 野村アセットマネジメントCEO兼代表取締役社長

ブルームバーグ日本統括責任者のノーマン・トゥエイボームは、日本政府と金融庁のリーダーシップのもと、日本市場が直面する最も重要な課題を検討するための対話の場が設立されたとして、日本市場の力を引き出すための集中力、決断力、大胆なビジョンに改めて敬意を表しました。

パネルディスカッションでは、新興運用業者促進プログラム(日本版EMP)、オルタナティブ投資のポテンシャル、トランジション・ファイナンスの拡大と官民連携、投資を通じた日本企業の価値向上や日本株の魅力、今後の日本経済の将来に影響を与えるジェンダー・ダイバーシティの各テーマ別に、議論を深めました。最後はレセプションが開催され、参加者同士のネットワーキングタイムで幕を閉じました。

このたびブルームバーグは、金融庁のご協力のもと、事務局として本年次会合の企画・運営の任にあたりました。日本政府のご支援ならびに金融庁のご尽力に深謝いたします。また、資産運用フォーラム準備委員会のメンバーであるアセットマネジメントOne株式会社様、株式会社 KKR ジャパン様、ニッセイアセットマネジメント株式会社様 、野村アセットマネジメント株式会社様、ブラックストーン・グループ・ジャパン株式会社様 、ブラックロック・ジャパン株式会社様 、三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社様 (社名五十音順)の委員会各社の皆さまのご支援とご貢献にも重ねて感謝申し上げます。

※なお、当日のパネルディスカッションの様子を以下スライドショーよりご覧いただけます。