【端末活用術】インカム戦略型の日本株ETFに資金が流入-3月の市場混乱後

Read the English version published on April 14, 2023.  (Terminal link only)

投資家は日本株のリターンを求めてインカム戦略に着目しているようです。

背景

欧米の銀行の破綻や救済が日本の株式市場にも打撃を与えたことを受け、今年3月半ば以降、東証株価指数(TOPIX)への累計資金流入が増加。高配当株やバリュー株がベンチマーク指数のパフォーマンスを上回る中、インカム戦略は今年極めて多くの資金を引き付ける戦略の一つとなっています。

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課題

ブルームバーグのGP機能、DES機能、ETF機能、FTW機能、および新しいTLTS機能で、上場投資信託(ETF)の資産、エクスポージャー、パフォーマンスを分析することができます。

TPX Index GP でTOPIXの資⾦流出⼊を追跡
TPX Index GP <GO>でTOPIXの資⾦流出⼊を追跡

3月の暴落で、TOPIXのドル建てベースの年初来リターンは4.4%まで落ち込んみました。それに対し、S&P500種株価指数の年初来リターンは6.6%、ストックス欧州600指数は12%となっています。金融引き締めに伴う圧力が金融セクターのストレスによって強まる中、国際通貨基金(IMF)は4月11日に世界の成長率見通しを下方修正し、リスクを警告しました。

追跡

TOPIXの累計資金流出入を追跡します。留意したいのは、3月の暴落の後、TOPIXへの純資金流入(緑色)が急増していることです。同指数への累計資金流入額(青色)は3月半ばから増加してきましたが、4月に入ってやや伸び悩んでいます。暴落の際には、コール(買う権利)に対するプット(売る権利)の需要の強さを示すスキューが急上昇しましたが、現在は落ち着いています。

次にTOPIXまたはTOPIXのデリバティブ(金融派生商品)に連動するファンドやETFを検索します。

TPX Index DES でTOPIX連動型のファンドとETFを検索
TPX Index DES <GO>でTOPIX連動型のファンドとETFを検索

配当込みTOPIXと税引き後配当込みTOPIXに連動するETFは合計27本あり、その中でブラックロックのiシェアーズTOPIX ETFは過去3カ月間に最も多くの資金を引き付けています。

次にETF機能で、ファンドへの資金流入が改善する中、どの戦略が成功しているかを調べます。

ETF でTOPIXへの資⾦流⼊を分析
ETF <GO>でTOPIXへの資⾦流⼊を分析

投資家は年初来、「株式インカム」戦略と「インカム⼤型株」戦略に資産を割り当てているものの、「株式⼤型株」やその他のテーマ別プランにはほとんど資⾦が流⼊しておらず、流出になっていることもあります。

グレーの[サマリー]タブをクリックしてから[全ファンド]サブタブをクリックした後、「インカム⼤型株」のセクションまで下にスクロールすると、NEXT FUNDS ⽇経平均⾼配当株50指数連動型ETF(NF・⽇経⾼配当50ETF)が年初来、最も多くの資⾦を引き付けていることが分かります。

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本稿はブルームバーグの株式プロダクトマネジャーAdam Lynneが執筆し、ブルームバーグ ターミナルに最初に掲載されました。ターミナルユーザー様は、こちらから全文をお読みいただけます。

本稿は英文で発行された記事を翻訳したものです。英語の原文と翻訳内容に相違がある場合には原文が優先します。

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