市場で担保付翌日物調達金利（SOFR）への移行が進む中、銀行各行からは、調達金利と貸出金利のスプレッド管理には、信用リスクを反映した指標で補完する必要があるとの声が上がっています。まさにそうした銀行のニーズを満たすのが、ブルームバーグ独自のインデックスであるブルームバーグ・ショートターム・バンクイールド・インデックス（BSBY）です。BSBYは各営業日の午前8時（米国東部時間）に算出・公表されます。

BSBYは、信用リスクを反映した参照金利として、銀行の信用スプレッドを織り込み、フォワード期間構造（タームストラクチャー）を定義します。BSBYは、グローバルな大手銀行がホールセール市場で米ドル建てシニア無担保限界利子率での借り入れを行う際の平均利回りの測定を目指します。

BSBYは高度なカーブフィッティング手法を用いて翌日物、1カ月物、3カ月物、6カ月物、12カ月物の利回りを算出します。ここで、ブルームバーグの電子取引ソリューションから取得される取引レートや執行可能気配値と、FINRA（金融取引業規制機構）が報告する短期シニア無担保銀行社債の取引レートを基に、匿名化されたデータを集計して計算が行われます。

BSBYは銀行自身が資金調達に利用する金融商品の取引に基づいて算出されるため、システミックな信用スプレッドが金利に織り込まれ、貸出市場でSOFRを補完するものとして利用できます。

BSBYは、ブルームバーグの認定ベンチマーク管理者であるブルームバーグ・インデックス・サービシズ・リミテッド（BISL）が金融指標として提供しています。BSBYのほか、BISLはフラッグシップ債券インデックスファミリーであるブルームバーグ・インデックス、ブルームバーグ商品指数（BCOM）、およびブルームバーグのグローバル株価指数ファミリーを管理しています。BISLは、指標提供に対して強固なガバナンスと監視を行っており、間もなくBSBYに関して、市場利害関係者で偏りなく構成される独立監視委員会も設立する予定です。BSBYの独立監督委員会が設立され次第、同委員会のメンバーおよび付託条項を発表します。これは、英国でBSBYが英国ベンチマーク規制（BMR）に準拠した金利指標として使用できるようにするための措置です。当該発表前には、英国の事業体はBMRに準拠した形でBSBYを使用することはできません。BSBYの取引ベースの入力値や堅牢な構築法、回復力の高い算出法は、BMRおよび証券監督者国際機構（IOSCO）の金融指標に関する原則（IOSCO原則）の双方の高い基準を満たすよう設計されています。BISLは、BSBYがIOSCO原則に準拠していることを確認し、独立した保証報告書を当ページの資料セクションに掲載しています。

BSBYは現在すでに利用可能で、米国で貸出商品の指標としての使用許諾ができます。ブルームバーグは、LIBOR移行に関連するあらゆるニーズに関し、今後もお客さまを支援してまいります。

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