2021年、企業はIT予算の32%をクラウドに充当

Read the English version published on October 15, 2020.

  • 2020年に企業がクラウドに支出した額は、平均で2018年から59%増の7380万ドル。
  • 調査回答企業の92%が、自社のIT環境(インフラストラクチャー、アプリケーション、データ分析など)がクラウドに依存していると回答。この数字は今後18カ月で95%まで上昇すると予想され、クラウドテクノロジーは今や企業のビジネス戦略に完全に組み込まれている。
  • 企業のクラウドベース・アプリケーションのうち、54%はオンプレミス環境からクラウドに移行され、46%はクラウド専用に構築された。
  • 金融業、政府系、製造業では、セキュリティおよびプライバシーへの懸念から単独のパブリック・クラウド・プラットフォームのみを使用する可能性が最も高い。

上記は、最近公表されたIDG Cloud Computing Survey 2020からの抜粋です。ほかにも数多くの興味深い結果が示されています。このサーベイの目的は、企業におけるIT意思決定者を対象としてクラウドコンピューティングの最新トレンドを探ることです。従って、現在のクラウドサービス使用率や今後の計画、クラウドへの投資、クラウド利用をさらに促進する要因(ビジネスドライバー)などを幅広くカバーしています。また、企業におけるサービスやアプリケーションのクラウドへの移行率も記載されています。サーベイ回答者は、IDGのウェブマガジンであるCIO、Computerworld、CSO、InfoWorld、Network Worldの購読者のうちIT関係の購買責任者をEメールその他の方法により募りました。従って、全回答者が自社のクラウドコンピューティング購入プロセスに関わっており、その所属企業は少なくとも1つのクラウドアプリケーションまたはインフラストラクチャーの一部をクラウド上に置いているかまたはその計画があります。また回答者の69%はITを担当する役員レベルの幹部社員です。サーベイの主な結果は以下の通りです。

回答企業の81%が、少なくとも1つのアプリケーションまたはコンピューティング・インフラストラクチャーの一部をクラウド上に置いています。

従業員1000人超の企業のうち13%が、現在すでに全IT環境をクラウド上に移行しています。18カ月後には、調査対象企業の22%がすべてのITインフラストラクチャーおよびアプリケーションをクラウド上に置くと予測されています。また、調査対象企業の12%が、今後12カ月の間にクラウドベースのアプリケーションおよびコンピューティング・インフラストラクチャーを導入する予定と回答しました。

従業員1000人超の企業は今年、クラウドインフラストラクチャーおよびアプリケーションに平均で1億5800万ドルを投資しています。これは全回答企業 の平均を8420万ドル上回っています。

企業によるクラウド導入は加速を続けており、2021年にはIT予算の32%がクラウドに割り当てられると予測されています(2018年は30%でした)。また、クラウドへの投資額を見ると平均で2018年から59%増となっており、クラウド導入が急速に進んでいることが分かります。

今後12カ月の間にクラウドに移行予定のアプリケーション領域として上位に挙げられたのは、障害復旧および高可用性 、IDおよびアクセス管理、 コンテンツ配信およびメディアプロセッシング でした。

回答企業の42%が、何らかの形のクラウドベースストレージ、アーカイブ、バックアップ、ファイルサーバー機能を現在使用しています。また、40%の企業が障害復旧または高可用性ソリューションをクラウドに依存しています。

企業の業務アプリケーションクラウド化の動きが2021年に加速

回答企業の17%が、顧客関係管理(CRM)、エンタープライズ・リソース・プランニング(ERP)、人事管理(HRM)などの業務アプリケーションを2021年までにクラウドに移行することを計画しています。また16%が、コラボレーションおよびコミュニケーションソリューションの2021年中のクラウド移行を計画しています。この動きは、新型コロナウイルス感染拡大防止のための在宅勤務が当面の間企業の優先課題となることから加速しています。さらに回答企業の15%が、ビジネスインテリジェンス(BI)、データウェアハウス(DW)、データ分析システムのさらなるクラウド移行を計画しています。

企業のIT責任者の43%が、複数のパブリック・クラウド・プラットフォームを利用する最大のメリットはプラットフォームおよびサービス利用における高い柔軟性と回答しました。

複数のパブリック・クラウド・プラットフォームを導入する理由として次に多かった回答は、障害復旧・事業継続機能の強化(41%)および最も優れたプラットフォームおよびサービスオプションの獲得(41%) でした。また39%、すなわちほぼ10社に4社がコスト面でのメリットを理由として挙げました。

データのプライバシーとセキュリティが、企業がパブリック・クラウド・プラットフォームを活用する上での最大の課題となっています。

回答した大企業のほぼ半数(42%)が、複数のパブリック・クラウド・プラットフォームを導入する上での最大の課題として、データのプライバシーおよびセキュリティに関する懸念を挙げました。

また、企業規模が大きくなるほど、複数のプラットフォームを使用したインフラストラクチャー上でのガバナンスおよびコンプライアンスの問題が大きくなるようです。この問題を課題として挙げた企業は大企業では39%でしたが、中小企業では23%にとどまりました。

従業員1000人超の大企業の19%が本番環境 でKubernetesを導入しています。

調査対象企業の33%が、Kubernetesをテスト中であるかまたは実際に利用しています。企業規模が大きくなるほどKubernetesの本番環境での導入比率が高まるようです。従業員1000人超の企業では何らかの形で Kubernetesを導入している企業の比率が50%であるのに対し、従業員1000人以下の企業では21%にとどまっています。

本稿はLouis ColumbusがForbesに寄稿したもので、ブルームバーグは使用ライセンスを得ています。